杉本容疑者が横浜地検川崎支部から逃げ出したのは、1月7日午後2時15分過ぎ。以降、9日午後1時ごろに確保されるまで、神奈川県警は警察官1万2000人、車両2000台以上、上空にはヘリ、多摩川に水上艇(モーターボート)数台を繰り出すという大捕物を展開した。
「杉本容疑者の逮捕容疑が、傷害、集団強姦、逮捕監禁、強盗と凶悪な上、過去にも傷害や強盗、強姦、窃盗などの前歴がある。しかも1年ほど前に傷害容疑で捕まった際も、家宅捜索に立ち会っていた最中に隙を見て逃げ出していた。このときは半日ほどで捕まりましたが、油断も隙もならない人物で、逃走中に事件を起こしかねないことから警察も捜索に躍起になったようです」(全国紙社会部記者)
そもそも今回、逮捕容疑をかけられた事件とは、どんなものだったのか。
「1月2日夜、レンタカーで移動中だった杉本容疑者と友人が、川崎市麻生区の住宅街の路上で帰宅中の女性(21)を車内に引きずり込み数時間にわたり監禁、暴行をしたとされています。さらに女性を近くのコンビニのATMへ連れて行き、15万円を下ろさせ奪って逃走。防犯カメラの映像や女性の証言から杉本容疑者が浮上し、6日に友人と逮捕されていたのです」(同)
犯罪癖が収まらない一方、逃走中の行動はあまりにも稚拙だった。
「偶然目の前を通りかかった知人のスクーターを自ら運転し、友人宅にたどり着いた杉本容疑者は、その友人の携帯電話で連絡した妻に服を持ってこさせ着替えた。妻には『(被害)女性を捜し出すからお前が謝って、金を返して強姦をやっていないと証言してもらうように説得しろ』と言い放ち、車で出掛けたといいます。しかし、車中で度々妻に電話していたため電波から足取りがつき、揚げ句に出頭を勧めた友人と口論になって、車から降りることになったようです」(捜査関係者)
今度こそ罪と向き合えるのか?