法廷に現れた杉山被告は、ワイシャツにスラックスという小綺麗な出で立ち。背筋をピンと伸ばしていたというが、その様子を見ていた司法記者はこう溜め息をついた。
「杉山はこれまでにも男児を連れ回した前科があり、今回は3度目の逮捕なんですよ。前刑では実刑判決を受け服役していたんですが、昨年9月に仮釈放され、半年ちょっとで今回の逮捕。まるっきり反省が見られないんです」
杉山被告は、今年の2月にはすでにチャットサイトで少年たちとやり取りをするようになっていた。逮捕時、所持していた携帯電話には少年の裸の画像が多数保存されていたという。今回の被害少年についても、連れ回す前にも父親が留守のスキに自宅に呼び、風呂に入れて下半身を触りまくっていたというから、反省のなさは折り紙付き。
「しかも連れ回すときは『とりあえず横浜ドライブ行こっか』とレンタカーに乗せ『僕は先生をしてる。同僚の先生が君のお母さんに安心するように伝えているから泊まっても大丈夫』とウソをついていた。逮捕のきっかけも、カネが尽き友人に借金を申し入れたことからトラブルになり、近くの駅員さんに自分が脅迫の被害者であると訴えたウソの申告でした」(同)
さらに父親には「僧侶になるための道場に行く」と更生への意欲をチラつかせカネを巻き上げた上での犯行だったというから、開いた口が塞がらない。
裁判官は法廷でこう問い詰めた。
「今回初めてじゃないでしょ? それなのにやるってのは、あなたのやったことで被害者がどんな気持ちになるか考えてないからじゃないですかっ!?」
「…そこまで真剣に考えていませんでした…」
消えそうな声でこう答えた杉山被告には、懲役6年が求刑されている。更生の道はあるのか。