ペルーサで悲願のダービー制覇を目指す平成の名トレーナー、藤沢和雄調教師(美浦)もまた、ダービーを勝つことの難しさをいやというほど味わっている。
父ゼンノロブロイ(03年)は、ヴィクトワールピサの父ネオユニヴァースの前に2着(1/2馬身差)と後塵を拝し、前年のシンボリクリスエス(タニノギムレットの2着)に続き、またしても悔し涙にくれた。
あれから7年の星霜が過ぎ、いまその産駒が頂点を目指して激突する。ファンにとってはたまらない。競馬のロマンとドラマがここに極められた感がある。
ペルーサは26日、主戦横山典騎手を背に最終追い切りを無事クリア。最高のムードに包まれている。「3歳のこの時点では父(ゼンノロブロイ)より、完成度は高いですよ。乗り役の意のままに動けるし、良いポジションで競馬が出来るでしょう。道悪馬場も無難に克服できるはず」(藤沢和調教師)
一方、3週連続GI制覇に王手をかけた横山典騎手も、ダービー連覇(昨年ロジユニヴァース)に自信ありだ。「ケイコでもレースでも、乗っていて楽しくなる馬。使うごとに成長しているのが感じられるし、ペルーサと仲良く(人馬一体で)走れば、結果はついてくると信じてる。7年前は悔しい思いをしたので、リベンジしますよ」