だが番組は10時間の生放送なので、水泳大会が終了しても尺が余っているという事態に。そこでおぎやはぎ・矢作兼やロンブー・田村淳の提案により、加藤浩次の自宅で打ち上げを行うこととなった。とはいえ加藤宅には年頃の子供がいることから、セクシー女優との共演は教育上よろしくないとの判断となり、一部の出演者のみがそのままバスで移動となったのである。
そして早朝、一同は加藤の豪邸に到着。加藤の妻・香織から笑顔で歓迎され、中に入ると、リビングの食卓の上には彼女の手料理が並べられていた。その後、出演者らが談笑しながら、料理を楽しんでいたのだが、突然、「大変だ!」と何者かの叫ぶ声が部屋に響き渡る。
リビングの奥から必死の形相で飛び出してきたのは、おぎやはぎ・矢作だった。彼は「快晴が……!!」と加藤の息子の名前を出し、「ダメダメ、やばいやばい。グレるよ! 部屋見て。みんなちょっと来て!」と、その場にいた全員を別室に誘導。矢作に連れられ、加藤がドアを開けると、そこには驚くべき光景が広がっていた。
なんと寝室のベッドには、セクシー女優の葵つかさと、加藤の息子である中学生の長男が仲良く横たわっていたのだ。この異様な状況に加藤は「何してんだ!? 何してんだ!? やめろやめろやめろ! 快晴、いいから!」と長男の手を引っ張り、急いで部屋から追い出した。そして「マコト! 変なことさせんなバカヤロウ!」「テメェ、何させてんだよ子供に! やめろ!」と、加藤の親友であり番組演出を担当している斎藤マコトことマッコイ斉藤に大激怒。
また葵にも「あんたも出なさいよ! 何してんのよ!」と、ベッドから出るように伝えると、彼女は「(息子は)経験とかないかなと思って」と返答。この言葉を聞いた加藤は鬼の形相となり「あるわけねぇだろ、バカヤロウ!」と、声を荒げたのである。もちろん加藤は、このシチュエーションが番組の演出だと気付いていただろうが、この時ばかりは、父としての表情が垣間見えた瞬間だった。その後、加藤は部屋を出ると長男に「マコトにやらされたんだろ?」と追及。最初は空気を読んでか首を横に振って否定していた長男だが「快晴、正直に言っていいんだよ」と加藤から優しく問い詰められると「うん」と認めた。
すると加藤は再び、マッコイに「テメェのガキに(同じことを)されてもいいのかコノヤロウ!」とヒートアップ。対するマッコイは「俺、知らねぇよ! 勝手に入ってたんだもん!」とごまかすも、加藤は「お前がやったんだろ!」と言い放ち、そのままリビングに戻っていった。
その後、葵は、妻・香織に「葵つかさと申します。代表作は『あなた、許して……』です」と礼儀正しく挨拶、料理の手伝いなどにも率先して動き、加藤家に溶け込んでいったようだ。
今回も過激な作風が炸裂したマッコイ斉藤のバラエティ演出だが、実況コメント欄では大好評で、10時間以上にわたって視聴者を熱狂させた。そんな同番組でタッグを組んだマッコイと加藤は、お互い同じ年齢だが、10代のころから仕事やプライベートで信頼を築きあげてきた親友だからこそ、無茶な流れが実現できたのかもしれない。
テレビについてマッコイ斉藤は以下のように語っている。
「ずっとテレビを見て育ってきて、テレビが大好きな僕としては、『テレビは今もやっぱり面白い』と言いたいですね。(略)やっぱりテレビはまだまだ華やかだし、可能性は無限だと思うんですよ。僕自身について言えば、『みなさんのおかげでした』で、いつか20%を取りたいと思っています。今のところ自己最高記録は、落とし穴を初めてやった回('10年6月24日放送「全落オープン選手権」)の19.9%。だから、これからも諦めずに頑張っていれば、必ず20%が取れる日が来ると信じているんです」
今後も彼らにしかできない企画、そしてテレビの無限の可能性に期待したい。
【参考】
・人気芸人対マスカッツ!ポロリ100%!夜の水泳大会 極楽とんぼKAKERU TV(Abema TV)9月1日
・ザ・テレビジョン テレビの開拓者たち
(文・柴田ボイ)