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巨人の新外国人選手獲得でレアード争奪戦が過熱化

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 原巨人がサンディエゴパドレスのクリスチャン・ビヤヌエバ内野手(27/右投右打)との契約が合意したと発表した(11月21日)。その一報に驚いたのは、セのライバル球団ではなく、パ・リーグのほうだった。
「ビヤヌエバって、オリックスが狙ってたんじゃないの?」
 今季は110試合に出場し、20本塁打を放った。打点46、打率2割3分6厘と成績はそれほどでもないが、4月は絶好調で、大谷翔平と共にナ・リーグの『月間最優秀新人』にも選ばれている。阪神も獲得を狙っていたが、最終的には巨人が口説き落としたようである。

 ビヤヌエバについて、米国人ライターがこう評していた。
「主に三塁を守っていましたが、守備は巧いほうではありません。でも、外角球を左翼スタンド中段に運ぶパワーは一級品です。右方向へのヒットも多く、広角に打ち分ける技術があるものの、三振も多い不思議なバッターです。得点圏打率も1割台、対戦投手が次に何を投げてくるのか、ヤマを張って振りに行くタイプなのかな」
 得点圏打率の低さがメンタル面での影響だとしたら、期待薄だが…。
「オリックスはビヤヌエバの獲得に本腰を入れていました」(在阪記者)
 関西圏で活躍しているプロ野球解説者がこう言う。
「この時点で、オリックスは西勇輝の残留を確実にしていませんし、金子千尋ともモメています。西武からFA宣言していた浅村には逃げられるし、戦力ダウンは必至です。同じく、浅村獲得を狙っていたソフトバンクも目立った補強はしていません」

 ソフトバンクは浅村栄斗内野手(28)を「獲れる」と見込んでいた。来季、37歳となる内川聖一の後継者となり得るスラッガーを補強ポイントに挙げていたが、台湾球界で打ちまくっていた王柏融(25)の争奪戦から早々に撤退を決めたのは、そのためだった。
 また、パ・リーグの他球団の補強状況だが、楽天は浅村の獲得に成功し、日本ハムは王柏融の交渉優先権を獲得した。千葉ロッテは広島からFA宣言した丸佳浩(29)に熱いラブコールを送り続けている。
「来年はロッテオリオンズから数えて球団創設50周年のメモリアルです。補強に関しては、本社も全面的な協力を約束しています」(チーム関係者)
 ハッキリとは言わなかったが、丸獲得のほかにも有名どころの獲得も狙っているようだ。

「王柏融ですが、日ハムはあくまでも交渉優先権を得ただけ。巨人、ソフトバンク、阪神、DeNAが熱心にならなかったのは、彼の背後にヤリ手の自称・代理人がいたからだとも聞いています。でも、その代理人が暗躍し、補強で苦戦している他チームにウラで接触してくるかもしれませんし、逆に、日ハムに高額な年俸を吹っ掛けてくるかもしれません。日ハムといえば、今季で契約が終了したレアードの去就がハッキリしないのが気になります。4季で131本の本塁打を放った実力派だけに心配です」(ベテラン記者)
 日本ハムとレアードの交渉はこれからだが、王柏融の交渉権を落札したということは、慰留の可能性が低いからかもしれない。
「レアードの評価が上がっています。埼玉西武は菊池雄星のメジャー挑戦が確実で、浅村、炭谷もいなくなるのだから、レアード争奪戦に参戦してくるかもしれない」(前出・プロ野球解説者)

 ビヤヌエバの交渉に敗れた阪神、オリックス、浅村獲得に失敗したソフトバンク。ここに西武が加わり、日本ハムとレアードの交渉に横やりを差してきそうだ。
「ビヤヌエバが日本で活躍できるかどうかはともかく、特定選手の争奪戦に負けると、監督、首脳陣、フロントの気持ちが一気にトーンダウンしてしまうんです」(前出・同)
 近年、セ・リーグは交流戦でパ・リーグ各球団に苦戦を強いられている。原巨人のビヤヌエバ獲得の狙いがパ・リーグ各球団を混乱させることにあるのだとしたら、それはそれで、成功と言えそうだ。現にその煽りで、レアード争奪戦は高騰化してしまったのだから。(スポーツライター・飯山満)

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