大会表彰式でのブーイングを喝采に一変させた“なおみトーク”が期待されたが、やっぱり彼女は裏切らなかった。
「大坂は日本語がカタコトしか喋れないのに加えて、聞き手が予測もしない返答をします。思ったことを素直に口にするのでおもしろいんです」(民放スタッフ)
この日も、想定外の珍回答が続出。当初、テレビを含む動画メディアは理解不能でカットしていたが、ようやくその意味が分かった。
たとえば「好きな日本語は?」と聞かれ、大坂は「ムラサキ」と即答した。好きな言葉を聞かれ、色の種類を答える人はいない。その場にいた記者のほとんどが失笑し、聞き流したが、本当は深〜い意味があったのだ。
大坂は日本の漫画が大好きで、中でも『ガラスの仮面』が一番のお気に入りだという。同作品は'76年から現在まで連載が続く美内すずえ作の少女漫画で、累計発行部数5000万部超という大ベストセラーだ。
女優を目指す少女・マヤが、劇団内のイジメなどに耐えながらステップアップしていくというストーリー。作中、そんなマヤを陰ながら応援する社長令息がいて、彼は名前も明かさず、マヤのもとに「紫のバラ」を届け、それに励まされるという設定がある。
同作が大好きな大坂は、そこから「ムラサキ」という日本語の響きを気に入っていたのだ。大坂は、日本語のレッスンにも漫画を使っているという。
後日、インターネット上で、このキャラクターから大坂にメッセージが発信されるなど、なおみフィーバーは各方面に波及している。
さらに、この「ムラサキ」発言の前に出たのが、全米オープン4強入りを果たした錦織圭からの励ましのメールの話だった。
「ローマ字で祝いを伝えられ、逆に大坂は平仮名で返信したそうです」(同)
錦織のメールが“紫のバラ”になったのかどうかはともかく、今後もコートの内外で注目を集めそうだ。
ちなみにやたら流行った「半端ないって〜」の台詞は「大坂半端ないって〜」と大坂なおみを主役に流された日清のCMが最初で、サッカーの大迫ゴールよりも先に流れていた…と知っている人は少ないと思う。