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阪神球団創設80周年 早くも噴出したダメ虎お家騒動5連発(1)

 オフの補強に全敗!
 来季、球団創設80周年の節目を迎えるトラの見どころは“定番のお家騒動”だけとなりそうだ。

 去る12月12日、キャンプ中の対外試合日程が発表された。高知県安芸市に移動した直後の2月28日には、オリックス戦が組まれている。トラとは対照的に巨大補強に成功した新・猛牛軍団との“大阪ダービー”が、まずは80周年の試金石となる。
 「中村勝広GMらが『全力で獲得を目指す』と話していた中島裕之が、結局、オリックスに入団しましたからね。阪神への断りはメールだけだったといいます。オープン戦とはいえ、もし好機で打たれるようなことがあれば“ほぞをかむ”どころではないでしょう」(在阪記者)
 中島に一発が出た瞬間、メモリアルイヤーが暗いムードに包まれる。それこそキャンプの目玉は“レジェンド”江夏豊氏の臨時コーチだけとなってしまうかもしれない。

 そもそも中島にラブコールを送った理由だが、正遊撃手・鳥谷敬が海外FA権を行使したからに尽きる。阪神はここまで2回の慰留交渉を行ったが、手応えはゼロに等しい。
 当の鳥谷は対外試合の日程が発表された日、甲子園で自主トレを行った。しかし、「年内決着? わかりません」と答えただけ。和田豊監督は残留と移籍の両方を想定し、外野3年目の大和を遊撃手に戻すシフトも用意しているが、こちらも奇怪な空気に包まれていた。

 話は11月4日のオーナー報告にさかのぼる。坂井信也オーナーとの会談後、和田監督は「卵の殻を破った状態」と若手の伸びしろを会見で表現した。それを伝え聞いた同オーナーは「えっ!?」「殻を!?」と2度聞き直し、ちょっと間を置いてから「でも、来年は悪くなることはないでしょう」と答えた。
 本当は、指揮官の楽観的な発想にあきれていたのではないだろうか。
 「9月に6連敗しリーグ優勝が絶望的となったとき、和田監督の去就がクローズアップされました。続投が示唆された後だったので、関西メディアは『オーナーはともかく他の幹部が納得しない』という伝え方でしたが、人事の最終決断を下すのはオーナーです。和田采配に疑問を呈していたのはオーナーであって、日本シリーズ進出で首の皮一枚がつながったと見るべき。そういう意味では来季、成績次第で途中解任もあり得ます。記念のシーズンでの途中解任は確かにみっともない話ですが、大惨敗するよりはマシでしょう」(球界関係者)

 “ポスト鳥谷”ばかりが注目されたが、本来、補強しなければならないのは投手だ。先発投手の今季の勝ち星は、50勝52敗。一昨年から3年連続で負け越している。メッセンジャー、藤浪晋太郎、能見篤史、岩田稔に次ぐ5番手以降が頼りないのもあるが、何よりもエースの能見が9勝13敗と負け越したのが痛い。その能見が、意味シンな発言をしている。
 12月7日、能見は京都市内で野球教室の指導役を務め、「来年もエースとして」のエールを少年たちに送られた。しかし、「それは違うなあ。これからは晋太郎の時代だよ」と返した。
 「ドラ1左腕の横山雄哉も能見に教わりたいと話していました。自身の決意を口に出さないだけかもしれないが、若手を教えようとするのは老け込む前兆です。和田監督が期待しているのは指導役ではなく、先発陣の核としてチームをけん引することですよ」(前出・関係者)
 闘争心を表に出すタイプではないが、“兼任コーチ”のような言動に、和田監督が爆発するかもしれない。

 補強全敗のダメージは他にもある。首脳陣が鳥谷残留に躍起になるのはわかるが、どこかで“決断”しなければならない。鳥谷サイドによる米球団との交渉をこれ以上見守っていれば、守備陣の再整備ができなくなってしまうからだ。
 中堅からショートへの再コンバートを伝えられた大和は、秋季キャンプからその練習を始めている。
 「秋季キャンプの紅白戦では『1番・遊撃』で出場し、アウトにはなりましたが、一塁への送球が本塁方向に逸れる不安定さも露呈しています。サードでもノックを受けていました」(秋季キャンプ安芸市関係者)

 大和を動かしたことによる“玉突き事故”は、すでに始まっている。鳥谷が米球界に移籍すれば、そのまま大和が遊撃に入るが、残留となった場合、中堅に戻すのか、それとも三塁でテストするのか、和田監督以下首脳陣の考えはまとまっていない。『中堅手・大和』の処遇が決まらなければ、首位打者のマートンがレフトなのか、センターなのかも決まらない。

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