スポーツ紙などの報道では、改革派の楽天・三木谷浩史オーナーを含め、どのオーナーも加藤コミッショナーの“後継人”ともいえる巨人の渡辺恒雄球団会長には楯突けず、来年6月の任期満了まで続投させる方向が固まったのだというが、実は水面下では別の動きが進行している。
「三木谷氏を中心とするパの改革派オーナー連はコミッショナー解任に動いている。担ぎ上げようとしているのはJリーグをプロスポーツに育て上げた川淵三郎元Jリーグ初代チェアマン=日本サッカー協会最高顧問=です」(球界関係者)
川淵氏はJリーグ発足時、『読売ヴェルディ』に企業名を外すことを求め、ナベツネ会長と丁々発止を演じた読売の天敵。
「そのような人物をNPBのトップに頂くとなれば、巨人に反旗を覆すことになる。しかし、これくらいの劇薬を投与しないことには、赤字球団が多い経営問題はおろか、人気も復活できないという危機感の表れでもある」(球界事情通)
三木谷オーナーがコミッショナー問題を9月に先延ばししたのも、裏があるということか。
「コミッショナー人事など、球界の最重要問題はオーナー会議で決めることになっていますが、実際には12球団の球団代表からなる理事会で話し合い、その決議内容をオーナー会議で承認するという構図になっている。今回のオーナー会議では、三木谷オーナーはコミッショナー問題については口をつぐんでいますが、理事会では川淵氏が有力候補に挙がっていたのです。川淵氏はノムさん(野村克也氏)と昵懇で考えが近く、そのノムさんは前楽天監督。三木谷オーナーが川淵氏に期待していることを察知した楽天フロントが、パの各球団に川淵コミッショナー案を働き掛けているのです」(スポーツ紙デスク)
球界再編か。