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思惑が交錯し過ぎて問題だらけ! 日米野球は侍ジャパンの品評会か!!

 常設される侍ジャパンが成功するか否かは、“結束力”と“顔”に掛かっている。顔とは、NPBのトップ選手たちのこと。格と言ってもいい。人気選手が集まらなければ、前売り券の売上に影響を及ぼす。だが、12球団は一枚岩の結束力を誇れないかもしれない。
 「日米野球はファンの関心が高い。しかし、日本人メジャーリーガーの帰還は期待できそうにありません。ダルビッシュ、田中将大は故障中で、黒田博樹に関しては、WBC同様に所属チームのヤンキースが出し渋る可能性が高い。そうなると、日本側がいかに魅力的なチームを作るかが大きなポイントになってきます」(球界関係者)

 去る9月5日、都内でプロ野球オーナー会議が開かれ、11月を目処に『侍ジャパン』を運営する新会社の設立が正式に了承された。12球団とNPBが株主となり、今後は熊崎勝彦コミッショナーが陣頭指揮を執るという。「NPBと12球団の収益の柱にする」と同コミッショナーは語っていたが、12球団側の考え方は少し違う…。
 某球団職員は「協力する」と前置きしたうえで、今後取り決めなければならない“細部”について不安を漏らしていた。
 「若手を送り出すチームと主力を送り出すチームとでは、それにともなうリスクが違いすぎます。もし、侍ジャパンで怪我をしたらどうなるのか…。若手を送り出すチームは勉強の機会を与えられたと前向きにもなれるかもしれない。だけど、本来ならば休養期間となる時期にまた身体を酷使する主力選手のことも考えてほしい。蓄積された疲労が思わぬ大事に到ることだってある」

 また、5試合が予定されている『日米野球』(対MLB選抜)だが、メジャーを代表するパワーヒッターのアルバート・プホルス(エンゼルス)の参加こそ発表されたものの、その後はビッグネームが追加されたとの情報は入っていない。12球団は「有名メジャーリーガーは来日しないが、MLB30球団のスカウトが大挙してくる」と、冗談とも本気ともつかない脅威を口にしている。結果的に日米野球が日本人選手の品評会になってしまうかもしれないというのだ。日米野球が中核選手を喪失する契機と化す危険性は捨てきれない。
 「選手を送り出す球団側の心配も分からなくはない。しかし、いまは侍ジャパンの事業を成功させるため、協力すべきです」(プロ野球解説者)

 侍ジャパンの一次発表選手は、広島・前田、オリックス・金子、同・糸井、巨人・坂本など6選手。前田が既報通り、ポスティングシステムに掛けられるとすれば、最後の雄姿は日米野球ということになる。
 「米球界の前田に対する評価は慎重です。先発ローテーションの5人枠に入ってやっていけるだけの力は十分に持っていますが、3連戦の頭を張れるエースになれるかどうかで評価が分かれています。日米野球で最終判断することになりそう」(米球団環太平洋担当スカウト)

 人気、実力を兼ね備えた日本人選手は、いずれアメリカに渡っていく。超一流の選手たちは日本の球団所属ではなくなっていく。今後のNPBは興業を成功させるために、ダルビッシュや田中を確実に来日させる方法も模索すべきだろう。

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