「パ・リーグで監督がベンチ入りするチームは楽天、西武、ロッテ。昨季のAクラスチームから監督をベンチ入りさせるルールとはいえ、今のところ4、5、6位の指揮官ですからね。しかも球宴の冠スポンサーは広島の親会社マツダ。パは肩身の狭い思いをさせられそうです」(NPB関係者)
楽天指揮官が佐藤代行から大久保博元二軍監督に交代した時点で、星野監督を担ぎ出す以外に対応策は見当たらなかったようだ。
しかし、この緊急措置について、こんな見方もされている。
「星野監督サイドは『捲土重来』と解釈しているようですね」(ベテラン記者)
実はNPB内部には、星野監督を評価する声はあまり多くない。時系列を追って説明すると、星野監督は北京五輪で代表指揮官を務めたものの、決勝リーグに進めずに敗退。このとき、同監督は「オレは犯罪者か!?」とアマチュア野球関係者に愚痴るほどつるし上げに遭っており、昨季の優勝、日本一でマイナスだった評価がやっと“ゼロ”になった。こうした低評価は星野監督も自覚しており、今回の体調不良を押しての球宴指揮に期するものがあるという。
「侍ジャパンの監督が交代する可能性もあるんです。大補強を敢行したソフトバンクが優勝を逃せば、秋山監督の進退問題に発展するのは必至。そうなると、小久保裕紀代表監督が後任の最有力候補です。侍ジャパンとの兼任は難しいので、こちらも後任を探さなければなりません」(同・記者)
星野監督が球宴後の先を見据え、侍ジャパン再登板で捲土重来を狙うというわけか…。
昨季の日本一達成後、星野監督は契約を延長している。チームの今季低迷の責任までは及ばないだろう。
病気という危機を、復活の足掛かりに変えられるのも“闘将”たるゆえんだ。