与謝野馨氏は東京大学卒業後、日本原子力発電に入社。その後、中曽根康弘氏の秘書を経て、衆議院議員となる。内閣官房副長官、通商産業大臣、自由民主党政務調査会会長、内閣府特命担当大臣、内閣官房長官、財務大臣などを歴任している。また祖母は女流歌人の与謝野晶子なのはあまりにも有名だ。
彼の政治仲間としては元総理大臣の中曽根康弘氏と読売新聞主筆の渡邉恒雄氏がいる。ただ、「“風見鶏”としてあっちへこっちへと政局の流れを読むことが上手かった中曽根康弘氏や“政界のフィクサー”的な役柄である渡邉恒雄氏が周囲にいるのに、彼自身はあまり政局には興味がないようです」と話すのは全国紙政治部記者。「なので、今回も離党するとのウワサはずっと前からありましたが、まさかあの与謝野さんがねえ、と永田町でも半信半疑の声がありましたね」
永田町関係者は与謝野氏を「とりあえず、マジメな方です。それだけは事実です。自身の健康問題があっても死ぬ気で政治に取り組もうとする気概を持っているのは今の政治家の中でも数少ない人物です」と話す。
ただ、“微妙”なことも少なくないという。与謝野氏に対してよく聞くのが“政策通”ということ。ただ、別の永田町関係者は「確かに与謝野氏はよく勉強されることは確かです。ただ全体的に霞ヶ関の官僚の意見を丸飲みすることが多い。これは結局、国益になっているのでしょうか…」(永田町関係者)との意見も。さらに、厳しい意見はこれだけではない。「すでに麻生内閣の時点で賞味期限切れ」(全国紙政治部記者)との見方も。
果たして、与謝野新党は我々の生活を少しでも良くしてくれることはできるのか? 自民党の内紛劇を加速させるだけで、踏んだり蹴ったりの民主党のナイスアシストをするようなことだけにはなって欲しくないものだ。