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スクープ告発第3弾 忘年会・新年会に横行する食材使い回し ビールに発泡酒注入… 常態化する残飯フルコース(下) 〜ジャーナリスト・吾妻博勝〜(3)

 焼酎党の“こだわり派”は、水割りにミネラルウオーターを使うが、ここにもインチキがまかり通っている。東京・銀座のソニービル近くの店で働いていた元女性従業員によれば、
 「中身を使い回しすることはないけど、瓶はずっと使い回しでしたね。中身はただの水道水ですから。忙しくないときは、ポリバケツに入れた水道水を半透明の結晶で中和して、その瓶詰めを冷蔵庫で冷やしておくんです」

 水槽の水替えの際、そのまま水道水を使うと金魚が全滅してしまう。だから、その前にカルキ中和剤を入れて水道水を無毒化することになっている。ミネラルウオーターとは名ばかりで、客は水槽の水を飲まされているのと同じこと。
 元従業員は、こうアドバイスする。
 「中和するだけでも上出来だと思いますよ。栓を抜いてテーブルに持ってくるのは、ほとんどが水道水と思うべきです。だから、栓は目の前で抜かせるのが一番です。どんなにシャレたレストランでも高級クラブでも同じでしょうね。私が働いていた銀座の店はレストランでしたから」

 そのレストランは和洋折衷で、エビフライ、エビの天ぷらのエビを使い回ししていたという。店を辞めたのも、それに抗議してだ。
 「顔馴染みのお年寄りが『せっかく銀座に来たから』と言って、数人で来ることが多いんです。でも、だれかが必ず残しちゃう。エビフライは、衣をそっと剥がし、新しい衣を薄くつけて、後で天丼のオーダーがあったときに使うんです。調理人の話では、エビは火が通っているのでサッと手早く揚げるのがコツみたい。タレをかけるので、気づく客はまずいません。銀座で使い回しがあるなんて、誰も思っていませんから」

 フライは小麦粉の次にパン粉をつけるが、天ぷらは小麦粉だけ。そのため、天ぷらは衣が剥がしにくく、使い回しが可能、不可能な場合がある。フライは冷めれば冷めるほど「衣が剥がしやすい」という。銀座には一流ぶった店が多く、その裏では使い回しが常態化しているようだ。
 昨年末、トンカツ店チェーン『和幸商事』経営の4店でキャベツ、お新香などの使い回しが発覚したが、その中の1店が『恵亭松屋銀座店』だった。

 トンカツそのものを使い回ししたことで、危うく潰れかけた店が大阪・梅田にある。常連だった客のひとりによれば、
 「縮れた下半身の毛が1本見つかったと言うて、食べてる途中でトンカツを突き返したんや。それがどうなるか、カウンターの内側を注意深く観察しておった客がいたのや。そしたら、トンカツの卵とじにしよった。カツ丼やなく小鍋を使ったものや。それが客の間で騒ぎになって、それを押さえるために店が全メニューを2日間タダにしたんや。友達の友達のその友達まで連れていくから、店が傾くのは当然や」

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