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“パクリ国家”中国 自国製マイクロチップで「スパコン世界一」の疑問

 6月20日に発表された世界のスーパーコンピューターの性能を競う「TOP500」のランキングで、自国製マイクロチップを初めて使用した中国のスパコン『神威太湖之光』(Sunway TaihuLight)が世界最速と認定された。日本の理化学研究所(理研)製の『京』は5位。ちなみに2位も中国の『天河2号』(昨年1位)、3、4位は米国製だった。
 「中国は年2回発表の同ランクを2013年6月から6連覇してきましたが、マイクロチップはすべて米国製でした。それで、実力に“?”が付けられていたのです。今回、中国は中央演算処理装置(CPU)を独自開発して世界一になったと吹聴していますが、昨年、米商務省は中国製スパコンが核兵器開発に関与していると指摘し、インテルなどに最新型CPUの輸出禁止を勧告しました。それで、内製に転じざるを得なかったのです。とはいえ、インテルは中国でCPUを生産していましたから、基本技術はすでにパクられていたはずです」(事情通)

 『神威』は中国の「国家並列計算機工程技術研究中心」が開発した高性能プロセッサ「SW26010」を採用しており、『天河』の約3倍、『京』の約9倍の計算速度を誇るという。ただし、中国のスパコンは、例えばCPUを何千何万もつなげる“力技”でスピードを上げているため、運用コストがべらぼうに高い。『天河』の場合フルパワーで、年間の電気代は約29億円もする。
 「中国メディアも『われらのスパコンは高性能だが運用コストが高く、使えるソフトは少ない』と認めています。現状、米国や日本が目指しているのは計算処理の速さではなく電力当たりの計算速度で、TOP500と統合された省電力スパコンのランキング『Green500』では、理研が運用する『菖蒲』が2連覇しています」(ITジャーナリスト)

 『神威』が「世界一」と胸を張ったところで、フットサルを15人で戦って勝ったようなものだ。そういえば、世界最大の電子取引市場である中国アリババ・グループのジャック・マー会長が、自社サイトがニセモノで溢れ、その対策が遅れていることを指摘されると「模造品の多くは正規品よりも優れている」と仰天発言し、国際的な批判を浴びた。
 技術をパクれば技術開発費は抑えられ、その分安く売れる。結局、これが中国4000年の歴史の正体なのだ。

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