警視庁少年育成課は7月18日、少女に自分の裸の画像を撮影させて携帯電話に送らせたとして、児童買春・ポルノ禁止法違反の疑いで、神奈川県警第2機動隊の巡査部長・正代(しょうだい)賢司容疑者(31=横浜市旭区白根)を逮捕した。正代容疑者は08年の全日本剣道選手権優勝者。
同課によると、逮捕容疑は昨年10月16日、当時16歳で高校2年だった少女(17)にカメラ付き携帯電話で自分の裸を撮影させ、画像3枚をメールで送信させた疑いで、正代容疑者は「間違いありません」と容疑を認めている。
正代容疑者は、インターネットの掲示板にプロフィールを掲載していた少女に、「友達になろう」とメールを送り、電話でやりとりするようになった。その後、警察官の身分や剣道日本一の経歴を明かしていた。
少女は剣道が好きで正代容疑者のことも知っていたため、2人は頻繁に連絡を取り合うようになった。最初は顔写真を送り合う程度だったが、すぐに「好きだから裸の写真を送って」と複数回にわたって要求。少女は関係を絶たれることを恐れて要求に応じたという。やりとりは数カ月に及んだが、少女から相談を受けた知人が5月に警視庁に届け、被害が発覚した。
正代容疑者は熊本県立八代東高から、99年に神奈川県警に就職。竹刀を頭上で斜めに構えて、主に左手一本で技を繰り出す「上段」の使い手としては25年ぶりとなる全国優勝を果たした。09年と今年5月の世界選手権(3年に1度開催)では日本代表に選ばれ、団体優勝に貢献した。
私生活では08年に結婚し、子どもももうけたが、その後離婚し、現在は県警の独身寮に入寮している。
県剣道連盟では8月26日に、全日本選手権神奈川予選を控えているが、処分は綱紀委員会が決定する。
神奈川県警監察官室は「警視庁の捜査結果を踏まえ、厳正に対処する」としている。
(蔵元英二)