「任期は2期4年。現会長の海老沢勝二氏が任期満了で退任する意向を示しており、その後任として青木氏に打診したところ、前向きな返事が得られた。3月4日の総会、理事会を経なければなりませんが、選手会も歓迎の意向を示しています」(専門誌記者)
青木氏は現在もシニアツアーで活躍する現役プロ。クリーンなイメージの同氏がトップに就けば、低迷する国内男子ツアーに新たなスポンサーも加わるかもしれない。しかし、“青木革命”はそれだけではない。
「日本ゴルフ協会は『五輪競技対策本部』を立ち上げ、リオ五輪出場に備えています。代表ヘッドコーチの丸山茂樹、強化委員長の倉本昌弘の両プロはメダル獲得の報奨金代わりとして、『50歳までの期限付きツアーシード権』を与えようと提案しています。協会はやりすぎだと反対しているのですが…」(運動部記者)
シード権については、ツアー機構の了承も得なければならない。だが、青木氏は会長を打診される前から「いいんじゃないの〜?」と、賛成の意向を漏らしているというのだ。
「石川遼が最たる例で、若手は好成績を持続できないが、地力を養った途端に海外に行ってしまう。さらに国内ツアーには翌年のシード権を確保するだけの最低回数しか出場しない。そんな彼らを厚遇する報奨制度となるだけに、年長者たちは難色を示しているのです」(前出・専門誌記者)
減少傾向にある国内ツアーは、これまでアジアツアーが主催していたのを共催に変え、ツアー回数を維持しているのが現状だ。青木氏にはゴルフ界の不況脱出を期待されるが、「『複数年シード権』に柔軟なのは、次期会長として選手の気持ちを掴もうとしているため」(同)との見方も。
もっとも、日本人の世界ランキング最上位は12位の松山英樹。現状ではリオでメダルを獲る可能性は極めて低く、内輪揉めしている場合ではないのだが…。