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民主党内はすでに焦土戦 小沢一郎が担ぎ出す首相候補に細川護煕氏(1)

 小沢一郎・民主党元代表が新党に舵を切るとの動きは意外なところから聞こえてきた。

 5月下旬、鶯がなき、新緑まぶしい神奈川県奥湯河原に工房を構える陶芸家のもとに車旗を付けた大手新聞社のベテラン政治部記者たちが次々に訪れ、地元の人たちを驚かせていた。
 小沢氏と野田佳彦首相との会談が決まり、両氏を取り持ったとされるこの人物から情報をとるためである。
 本誌が入手した情報によれば、その陶芸家は小沢氏と野田首相の会談は平行線に終わり、小沢氏は消費増税に強く反対する。そのうえで、小沢氏は約120人の議員で構築する「新しい政策研究会(新政会)」を発展させる形で新党『新政党』を立ち上げ、いずれ民主党と袂を分かつ、と分析していたという。

 その陶芸家とは、野田首相が政治の師と仰ぐ細川護煕元首相である。
 還暦で政界を引退し、祖母の住まいがあった神奈川県湯河原町に工房とともに茶室『不東庵』を備える元首相ではあるが、決して世捨て人ではない。
 政治には今なお強い関心を持っており、誰が敵で、誰が味方か、消費増税を巡って政界全体が混沌とする日本の政情に、室町時代から絶えず政治の中枢を歩み続けてきた“殿様の血”が騒いでいる様子だ。
 「毎月のように細川さんは何人かのベテラン政治部記者やOBたちと一緒に湯河原や熱海の料理店に姿を見せて意見交換しています。たまたま居合わせた客の話だと、政治記者の『今の混乱しきった政界地図を塗り替えられるのは細川さんしかいない。ぜひもう一度…』の声に相好を崩し、1時間以上も訥々と時事解説していたそうです。そのなかで『いま総理大臣をやれるのは小沢さんしかいない。私も一生懸命応援している』と熱っぽく話していたそうです」(政界事情通)

 小沢氏はここにきて湯島天神、気比神宮、神田明神、熊野三山神社、熱田神宮、住吉大社、大神神社、伊勢神宮と全国の神社詣でを続けているが、目的は陸山会裁判のことばかりではない。細川氏の勧めもあり、神々の声を聞きながら政治家としてこの国をどのような形にするのか、民主党にとどまるべきか、新党を結成するべきかの結論を探っていたのである。
 「当初の構想では、小沢氏は輿石幹事長に働きかけて国会を延長し、消費増税法案の採決を先延ばしする、その間に9月の民主党代表選で自ら立候補して民主党を奪回する腹積もりでいたのですが、無罪を勝ち取ったはずの陸山会裁判が控訴され、また1年身動きがとれなくなった。かといって、この国難の時期に黙ってはいられない。しかるべき時期に新しい旗頭のもとで外に打って出る方針に転じたのでしょう。その新党の旗頭となる人物こそが、細川元首相なのです」(大手新聞政治部記者)

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