「飛ばすことに関しては“超”の付く一流ですが、変化球へ対応できず、その才能を開花させられないまま今日に至りました。守備ははっきり言ってヘタクソ。原監督の期待には応えられないのでは」(米特派記者)
巨人はキューバの主砲、セペダの調子が上がらず、一発の期待が持てる選手が少ない。変化球の対応が悪く、守備難ということだが、原辰徳監督(56)はフランシスコのパワーに相当期待しているようだ。
「三塁を守る村田が不振に喘いでおり、故障者が出たため、井端が急造一塁手を務めています。巨人は内野守備の際に一塁手がサインを出すので、守備能力の高い選手でなければ一塁手が務まりません。だから、守備難のフランシスコをあえて、村田の代わりに三塁手で起用するのではないか」(ベテラン記者)
これによって、巨人野手陣に“玉突き事故”が生じ、余剰人員が出ることになりそうだ。
「他球団が注目している巨人の余剰人員は、やはり亀井善行(32)です。数年前から『使わないのならくれ』と、他球団がトレードを申し入れていますが、原監督も期待している選手の一人なので」(同)
しかし、亀井を取り巻く状況も変わりつつある。年齢的にも30歳を過ぎ、高卒7年目の橋本到が3番打者に定着しつつある。故障で出遅れた大田泰示は原監督のお気に入りであり、長野久義、ベテランの高橋由伸も健在だ。交換要員次第では巨人側も決断するのではないだろうか。
「若手成長で出番がなくなったベテランなら、DeNAの多村仁志(38)もいます。長打率は健在であり、中畑監督はクローザータイプの投手を欲しがっています。交換トレードを成立させたいと思っているチームも少なくありません」(同)
中畑監督が本当に求めているのは、ローテーション入りできる先発タイプの投手だろう。だが、そのタイプの投手はどの球団も不足しており、トレード対象にはなり得ない。まして、同一リーグともなれば、出す方も獲った方も、その後の対象選手の成績如何では首脳陣の責任問題にも発展しかねない。
「交流戦は日程が通常のペナントレースとは異なり、先発ローテーション投手6人のうち、1人が飛ばされることも多い。その投手を狙うやり方もあれば、救援タイプの投手を一本釣りして、獲得後に先発に転向させる方法もあります。そういう力量、チーム内の状況を見極めるのにも絶対の機会となるのが交流戦なんです」(同)
GW期間が終われば、プロ野球は交流戦に突入する。18試合と試合数は削減されたが、セパ両リーグにとって、緊急トレードをまとめる絶好の見本市といえる。