「三好さんは当時、別の男性と結婚しており、ストーカー男から逃れるため住所も隠していたのですが、結局、居場所を突き止められ事件が起きた。その情報源は探偵だったのです」(社会部記者)
愛知県警は11月6日、東京都の調査会社の二人を、不正競争防止法違反(営業秘密侵害)の疑いで逮捕した。
「直接の容疑は今年6月、千葉県のガス会社に顧客を装って電話をし、40代男性の個人情報を不正に取得、同県の別の探偵業者に漏らしたというもの。2人は逗子の事件でも、市役所に電話して三好さんの住所を調べ上げたと見られています」(同)
三好さんは市に住民票の閲覧制限などを申し出ていたが、個人情報はいとも簡単に漏洩してしまった。都内の大手興信所スタッフが、その事情を語る。
「住所なんて簡単に割り出せます。言葉巧みに電話で聞きだす方法はもちろん、ストーカーから逃れようと2〜3回携帯番号を変えたって掴めますよ。電話会社の人間が裏で情報を売っていますからね。携帯電話のメアドだけでもわかれば、住所も家族構成も突き止められます」
なんとも恐ろしい話だが、今回逮捕された男たちは、“探偵に情報を売る調査会社”の連中だという。
「探偵業として届け出をしている興信所は法を犯せない。そのため、裏仕事を引き受ける連中がいるんです。住所なら1件1万5000円が相場。興信所はそれを3〜5万円に上乗せして依頼主に売るわけです」(同)
ただし、全ての興信所が何でもアリではない。
「本来、ストーカーっぽい客が来たら女性の探偵スタッフが担当して、“恋愛ごっこ”するんです。他に興味が移れば、元カノの住所なんてどうでも良くなりますからね。大切なのは依頼主のケアなんですよ」(同)
いずれにせよ、個人情報が漏れるのは当たり前という覚悟が必要だ。