親会社のDeNAは水面下で、“大魔神”佐々木主浩、“番長”三浦大輔などの有力OBを中心に次期監督を検討してきたが、最終的に絞り込んだのは「若大将」原辰徳氏(60)だという。
相模原市出身の原氏は横浜にもファンが多く、東海大学時代の本拠地は浜スタだ。これまで3度目の巨人監督も視野に入れ、DeNAの要請に回答を保留していたが、「受諾」の方針を固めたというのだ。
「ミスタープロ野球と読売グループの総帥が相次いで入院したことで、巨人を取り巻く環境が一変したからです。恩師・長嶋茂雄氏(82)が体調を崩して7月始めに入院。渡辺恒雄読売新聞グループ本社代表取締役主筆(92)も、8月中旬に頸椎の一部を骨折して入院中。ともに重病説もあり、松井秀喜氏がニューヨークに戻らず日本に長期滞在していることは、今オフの巨人監督就任を代弁しているのです」(スポーツ紙デスク)
老川祥一前オーナーの後任として、渡辺主筆は「後継者」に同グループ本社社長の山口寿一氏(61)を就任させた。その山口オーナーはコンプライアンスを大事にする法務畑の人物。女性問題の解決に元暴力団員に1億円支払った原氏の監督復帰は構想にない。
そんな折、原氏は7月末の「阿蘇・熊本シニアオープン」で国内男子シニアゴルフにデビュー。「ファンケル・クラシック」にも主催者推薦で出場するなどゴルフ三昧の生活を送っていたが、この生活も封印する。
「今後は野球界にしっかり眼を向けて、ゴルフ界は陰ながら応援します。僕が出ることは、もうない」と、今オフの“有事”を暗示する発言をした。
「松井巨人が発足すれば、コーチ陣ももれなく再編されます。その人たちの受け皿を用意する目的もあり、巨人も原氏のDeNA監督転身を後押ししている。松井監督への環境作りです」(巨人OBの野球解説者)
ラミレス監督は「毎日2万8000人以上の人がハマスタに来てくれている。彼らは1人も諦めていないので、我々も諦めるわけにはいかない」と続投に意欲をみせるが、退陣のシナリオはすでに完成済み?