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金正恩が引き金をひく世界大戦 中ロ南北朝鮮vs米国欧州おまけ日本(1)

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提供:週刊実話

 韓国と北朝鮮との間には、今やすっかり融和ムードが漂っている。去る4月1日には、K-POPスターを含む韓国芸術団による単独公演が平壌で開かれ、金正恩党委員長が妻の李雪主氏、妹の金与正党第1副部長と共に鑑賞した。北朝鮮の最高指導者が韓国の芸術団の公演を直接鑑賞したのは初めてのことだ。
 「文在寅大統領と金正恩委員長との、およそ10年ぶりとなる南北首脳会談が4月27日、軍事境界線にある板門店で行われます。3月25日に中国を電撃訪問した金委員長は、習近平国家主席との会談で、朝鮮半島の非核化をあらためて提案しました。金委員長はトランプ米大統領との会談も、5月までに行う予定としていますが、そのトランプ大統領は同月28日、ツイッターに『中国の習近平氏から、金正恩氏との会合は非常にうまくいき、金氏は僕と会うことを楽しみにしているとのメッセージを受け取った』としながらも、続けて『一方で、また残念ながら、最大限の制裁と圧力はいかなる代償を払ってでも維持する!』とつぶやきました。金委員長は、恐らく芸術団の公演の余韻に浸るどころではなかったでしょう」(北朝鮮ウオッチャー)

 トランプ大統領は、まさに暴れ馬だ。米朝首脳会談を受け入れた途端に国際協調を重視するティラーソン国務長官を解任し、後任にポンペオCIA(中央情報局)長官を充てたかと思えば、辞任したケリー国家経済会議委員長の後任に保護主義論者のクドロー氏の起用を決定。さらには、かねて解任の噂があったマクマスター補佐官を更迭し、対北朝鮮・イラン強硬派のボルトン元国務次官を後任に据えた。この布陣で米朝会談に向けたシフトは、完全に強硬路線へとかじを切った格好となった。正恩委員長が心穏やかでいられないのも無理はない。
 「これまで北朝鮮は、核やミサイル開発などの強硬な姿勢を示し、その後に開発停止に合意することで制裁解除とエネルギーや食糧支援を受け、後に約束を反故にするという、言わば“食い逃げ外交”を25年にわたって弄してきました。文大統領は同じ轍を簡単に踏みましたが、トランプ大統領には通用しそうにありません。金委員長は当初、米国側から体制の保証を引き出し、ミサイル・核とも廃棄しないでおこうと画策したのでしょうが、米側が強硬派一色にシフトしたことで、中途半端な譲歩では済まなくなったことに焦り始めたのです。そこですり寄ったのが習主席です。主席の再選にわずか3行の祝電しか打たなかったのが、いきなり夫人同伴で訪中したのは、中国を“用心棒”にするためです」(国際ジャーナリスト)

 北朝鮮の朝鮮中央通信は、今回の訪中には夫人の他、崔竜海党副委員長、朴光浩党副委員長、李洙墉党副委員長、金英哲党副委員長兼統一戦線部長ら側近4人衆が同行したと報じた。もちろん、あの電撃訪中はクーデターを恐れて最高レベルの国家機密にされ、ごく一部の最側近しか知らされなかったはずだ。
 「これだけのメンツでの訪中ですから、留守役は与正氏が務めざるを得ませんでした。このことは重要な意味があります。というのも、国内に反体制的な動きが見えるからです。金委員長は、もう親族しか信用できなくなっていることと、それほど“おっとり刀”で訪中したことの証左です」(前出・北朝鮮ウオッチャー)

 正恩委員長は米国に加え、獅子身中の虫=クーデターにも怯えているのだ。
 「3月1日、平壌市内にある金日成主席ゆかりの聖地『4・25文化会館』の壁に正恩氏を批判する落書きが発見されています。今回の落書きはポンペオ氏が率いていたCIAが『米国は内部に潜らせたスパイを使ってこういうこともできる』と揺さぶりをかけたのでしょう。居場所を知っているとの脅しの意味もあります」(同)

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