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不況でも割高でも売れる! バカ売れマンションの秘密

 不況下に売れるマンションがある。そのナゾを直撃してみると、そこには徹底的な顧客志向で超ニッチ市場を開拓する販売戦略があった。

 新宿から西武新宿線に乗り急行で48分。埼玉県のベッドタウン・狭山市駅で降りて徒歩12分の川沿いにその地上9階建てのマンションはあった。
 決して恵まれているとはいえない立地。これが不況下に売れるマンション「ジュイール狭山ライダーズハウス」だ。
 マンション企画・販売を行っているオンズコンフィアンス(東京・千代田区)が“大好きなバイクとひとつ屋根の下で暮らせる究極のライダーズマンション”をコンセプトに建設した物件。竣工予定は7月中旬で、価格は2800万円台から。周辺の地価に比べれば少し割高だが、問い合わせが殺到しているという。
 ライダーズマンションは、部屋にバイクを持ち込むことのできる文字通り“愛車と寝られる”マンション。熱烈なバイクファンの間で口コミで人気上昇中だ。これまで賃貸ではあったが、分譲型としては業界初となるという。

 彼女ではなく愛車を連れ込む、そんな超ニッチ市場に売り込みをかけるマンションは、徹底的なこだわりが随所に満載されていた。
 全室にバイク専用ガレージが付き、共用部分にはハーレー級の大型バイクの搬入を想定した26人乗りのエレベーターを設備。大切な愛車を雨風や盗難から守ることができる。部屋のソファでくつろげばリビングからガラス越しに愛車の姿が。ウイスキーなどを片手に愛車に乾杯なんていう男のロマンが人気の理由だろうか。さらに、ガソリンを積んだバイクと寝食を共にするとあって、家はオール電化というこだわりようだ。
 「2007年にトランクルーム付きのマンションを販売したら、予想以上の反響だったんです。ニッチ市場にはまだまだニーズがあると感じましたね。最近はご近所さんとの仲が希薄になっています。このマンションは、しょう油の貸し借りじゃなく、スパナの貸し借りができるマンションですよ(笑)」(同物件PR担当者)
 今はこんなマンションが売れているのだ。

 国税庁はさきごろ、2009年分の路線価を発表したばかり。
 内容はというとリーマンショックの影響をモロに受け、全国ほとんどの場所で横ばいか下落を示した。全国平均は4年ぶりに落ち込み、3大都市圏ですらいずれも下落。東京が下落に転じたのは5年ぶりとなる。
 地価の下落は業界を直撃。昨年末には東証1部上場の日本綜合地所が業績不振から、今春入社予定だった大学生53人の内定を取り消して問題となったことが思い出される。
 業界では値引き合戦の過熱は避けられないとの声が上がっており、新たなニーズの開拓が急がれている。

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