「堀容疑者の直接の容疑は、2013年3月から4月にかけ、人形制作代と偽り岡山県内に住む55歳男性から3回にわたって計815万円をだまし取っていたというもので、渡辺容疑者もこれに加担していた共犯の疑いがかけられている。堀容疑者については'15年頃から、東京都と岡山県を中心に相次いで被害届が出されており、それらを合わせると総額5〜7億円もの巨額詐欺事件に発展する可能性があるのです」(全国紙社会部記者)
堀容疑者は岡山県浅口市の出身で、24歳の時から人形制作を始め、'94年に倉敷市立美術館、翌年にはイタリアのミラノでも個展を開き、極めて精巧な人形を作る“生き人形作家”として一躍脚光を浴びた。
以降は全国各地で個展を開く一方、NHKの番組やテレビ東京の『たけしの誰でもピカソ』にも出演。アーティストの中島美嘉のコンサートでコラボするなど、活躍の場を広げていた。
「ところが、同窓会で再開したという同級生の渡辺容疑者をマネージャーに採用して数年後から資金繰りに行き詰まるようになり、'14年に自己破産した。一昨年からは乳がんが見つかったとして休業宣言をしていたのです。一方で自己破産前、渡辺容疑者は金策に奔走していたようですが、この頃から堀容疑者の体を張った無茶苦茶な生活が始まっていたようです」(岡山市在住の知人)
今回明らかになっている被害者の男性の他、同じように金を貸してトンズラされた地元のタクシー運転手もいる。
「この60代の男性は、乗客として知り合った堀容疑者と人形の話しで盛り上がり付き合いが始まった。しかし、その後『交通事故で金が必要になった』と言われ500万円貸したのを皮切りに、何かにつけて100万円単位の金をせびられるようになったという。限界を感じた男性が融通を拒否したところ、『これからはあなたの彼女になってあげる』などとホテルに誘われ、結局は2年数カ月で計20回、総額約7000万円貸した揚げ句、連絡がとれなくなったというのです」(地元記者)
堀容疑者の人形は芸能人のファンもおり、その評価そのままに受注生産はもちろん、作製した人形は「作るれば必ず買い手がつく」ほどの人気。堀容疑者を知る周囲の人たちの中には「あれだけ人形が売れていてお金に困っているとは考えにくい」と言う人もいるほどだ。自ら男の“生き(抱き)人形”となった背景にはいったい何があったのか…。