「黒田は無理をする。そういう彼の闘争心が広島ナインを必要以上に緊張させている感もしないではない」(担当記者)
先発予定だった7月14日の阪神戦は回避する予定。
「抹消前日に黒田は投げていますが、その試合途中に痛みを感じたようです。不本意な敗戦はそのせいだが、本人はそれを口にしようとしない」(前出・同)
故障が長引く可能性も高い。「チームのために」の思いが、緒方孝市監督の構想を大きく狂わすかもしれない。
「救援投手が定まらないのも痛い。大瀬良大地が中継ぎでの登板に慣れてきたらクローザーを託すと聞いているが、救援向きとは思えない。肩ができるのが遅く、疲労も取れにくい体質。救援陣全体が不調だから、前田健太が投げて抑えても負けてしまう」(前出・スポーツ紙記者)
オフに戦力外通告を受ける選手は、この時期に察するらしい。二軍投手は中6、7日で投げていた間隔が「中1カ月」に変わり、これまで衝突していたコーチが急に優しくなるという。
「DeNAに拾われた東野峻は2年連続トライアウト受験の危機。岡島秀樹、複数年契約の切れる高橋尚成、毎年トレード候補の多村仁志も危ない」(球界関係者)
トライアウトから一線に復帰した選手はやはり少ない。2年連続で受験する選手も大勢いそうだ。
「ヤクルトも厳しい選択を迫られそう。館山昌平は4年契約の最終年です。万年リハビリ要員で9000万円の年俸では…。バレンティン、ミレッジの両外国人も複数年契約を交わした途端、成績を落としています。両選手とも最終年ですが、危機意識がない」(同)
ベテランの多い中日も同様だが、今年50歳になる山本昌は先発して勝てば、それだけでニュースになる。一方で岩瀬仁紀のように“勤続疲労”の否めないベテランもいて、無下な減俸査定をすれば、たとえ落合博満GMでも反感を買うのは必至だ。
どの球団も苦しい展開は変わりそうにない。