しかしながら、いまどき容易にアクセスも稼ぎ、リンク先会社の商品に興味を示しては買ったり会員登録をしたりする人殺到、ああ儲かったよ、なんてイメージはまったく沸かない。あげくの、掲示板への無差別書き込みの手法など、[ネット上の匹夫]そのもののみじめな体である。
ただし、それが詐欺だったら、また話は別のようだ−−。
「自分、小学生の時、アフィリエイト広告を悪用して500万円稼いだんですよ」と語るのは、都内に住む『十文字』さん(仮名、16歳、無職)。
「彼女にウィルコム買ったんですから(笑)」(同氏)
いったい、どんな悪さだったのだろう。
その前に、アフィリエイトをもう少しだけ補足説明する必要があるかもしれない。
単なるバナー掲載は、広告費が固定されている。そのいっぽうで、成果報酬によってHP主催者も稼げる可能性が拡がり、企業にとっても費用対効果が大きいメリットがある、と説明されているのがアフィリエイト広告だ。
アフィリエイト広告の契約種類は、簡単にまとめて以下の3種類がある。
まず誰でも気軽に契約できるもの2種類。
1、<成果報酬型アフィリエイト> 自分のホームページに出会い系や有料の情報商材(註。「ラクして金持ちになる方法」などの“情報”をネットで売っているのを目にしたことがある人も多いかもしれない。)といった広告を掲載し、広告のリンク先で購入や、契約、登録などされた場合に1つの成果に付き、数百円〜数万円の紹介報酬が支払われる。
2、<クリック保証アフィリエイト> 成果報酬型に比べて単価が低く設定されているが、サイト訪問者がアフィリエイト広告をクリックした時点で、1クリックにつき数円から数百円の報酬が発生する。
十文字さんは、この2、の仕組みを利用し、荒稼ぎしていた。それから、
3、<月極め制度> 有名サイトだったり一日のアクセス数が数万〜の単位になると、企業やアダルトアフィリエイト会社などから月極め広告の掲載依頼が来る。月極め広告は月単位で広告掲載を約束し、数万〜数百万円の報酬が発生する。アダルトサイトなどを運営し大きくなってくると、偽アプリ広告の掲載依頼が来るらしく、月50万の利益でも少ないほうらしい。(怪しい広告に興味をもってクリックしたところで、ほとんどが出会い系サイトに個人情報を登録させる画面などしか出ないが、あれがいわゆる、偽アプリ広告である。)
「でも、やり方次第でもっと増えるんです」
小学生の十文字くんのやった方法って?
(続く)