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清宮幸太郎超え! 夏の甲子園で急成長したドラフト候補(1)

 ドラフト戦線に異常あり。「清宮不在」となった夏の甲子園大会(第99回全国高校野球選手権大会)で、スカウトの評価を“上方修正”させた逸材が現れた。当初、清宮幸太郎(早稲田実業=3年)に対し、「史上初の12球団指名もあり得る」と目されていたが、事態は急転した。日本一早いドラフト情報を一挙公開――。
 「清宮の12球団指名説の根拠にもなっているんですが、今年は社会人に好投手が多い。補強の面で考えれば、たとえ1位指名の抽選で外れても、社会人投手に切り換えればダメージが少ないからです。清宮の進路がはっきりしないままドラフト直前まで待つのがイヤだという球団は、甲子園で知名度を上げた球児に切り換えるかもしれない。それだけの価値のある球児が出たからね」(在京球団スカウト)

 “上方修正”された一番手は、広陵の中村奨成捕手(3年)だ。同校は巨人・小林誠司捕手の出身校だが、「中村のほうが上!」と言い切るスカウトも少なくない。
 「中国・四国担当のスカウトの間では、1年時から有名でした」(在阪球団職員)

 1回戦の中京大中京戦で、右方向に2本塁打。守備でも6回無死一塁の場面で送りバントをされたが、軽快なフットワークと「強肩」で一塁走者を刺してみせた。強肩で俊足、打撃力も二重丸というわけだ。
 「その後の仕種がよかった。味方投手にこそ、『イケるぞ!』と笑顔は見せましたたが、『これくらいは出来て当然』と言わんばかりに、淡々とプレーを続けていた。右バッターなのに逆方向のライトに本塁打を放ったところからも、リストの強さを感じる」(在阪スカウト)

 中村に対し、巨人スカウト陣は異例となる2試合連続の集中視察まで行った。
 「岡崎郁スカウト部長は、『清宮(が進路を明言するの)を待つ』と語っていますが、進学となれば、中村の1位入札に切り換えるのでは?」(ベテラン記者)

 阪神は14日に定例のスカウト会議を開いた。会議後、佐野仙好統括スカウトが各メディアにリップサービスをしてくれたが、甲子園大会の話題に触れ、中村を絶賛していた。同日にスカウト会議を開いたDeNAでも中村の名前が挙げられており、社会人、大学生の捕手と比べても「ナンバー1だと思っている」と明言した。
 「“打てる捕手”は巨人・阿部慎之助以降、出現していません。捕手は“守備の人”のイメージもありますが、強打の捕手を得れば、それだけでチームのストロングポイントになります」(スポーツライター・飯山満氏)

 中村の競合は色濃くなってきた。“ストロングポイント”を作るため、中村を外した球団は、九州学院・村上宗隆捕手に切り換えると見られている。村上は熊本県大会決勝で散ったが、複数球団が視察している。
 巨人スカウトは「阿部2世」と評し、西武・渡辺久信SDは「清宮、安田(尚憲=履正社)、村上。3人とも左バッターだね」と、“超高校級スラッガー・ビッグ3”と位置付けていた。

 その村上を打ち砕いたのが、甲子園でも好投を見せた秀岳館の田浦文丸、川端健斗の両左腕だ。まず、田浦だが、大会中、広島・鞘師智也スカウトが「プロでも十分活躍できる」とコメントし、川端に関しては複数球団が将来性を認めていた。
 巨人・岡崎スカウト部長は、各メディアにこう話している。
 「左腕では木更津総合の山下輝、秀岳館の川端が光っていた」
 山下は2年秋から本格的なピッチング練習を開始した。140キロ台後半の球速を常時マークし、体格的にも恵まれている。しかし、進学希望との情報も交錯しているため、注目度は川端、田浦の方が高い。

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