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大阪・ミナミ客引きグループの“警察対応マニュアル”発覚

 「もし帽子(警察官)を引っかけたら、酔ったフリしてとにかく逃げろ」−−。大阪ミナミの繁華街を縄張りとする客引きグループが、こんな“対警察マニュアル”を使っていたことが関係者の証言で明らかになった。
 「きっかけは、8月上旬に行われた悪質キャバクラの摘発です。店内を家宅捜索した際に押収された書類の中に、内偵捜査をする私服警察官への対応が、マニュアル形式で事細かに記載されていたのです」(社会部記者)

 その内容は、冒頭のようなもののほか、「目つきが鋭くてスニーカーを履いているのは要注意」、「(女の)齢のことばかり聞いてくるやつは無視すること」、「不自然にダラけた格好の男には声をかけない」、「警察とおぼしき人物は写真に撮ってリストにする」、「集まった情報はグループ全体で共用する」など、実に具体的だという。
 大阪府警は、大阪市や地元商店会の声を聞き入れ、道頓堀・宗右衛門町周辺の悪質な客引きの一掃を強力に推し進めているが、客引き側も対抗策を講じていたのである。
 「マニュアルは、複数の違法飲食店が取り締まり対策の情報交換をする中でまとめられたもの。警察の内偵も巧妙になって、素人と区別がつきにくいのが入ってきますからね。この前も2人組の私服警察官を、気づかずに暴行した事件があったけど、ああいうことがないように共通のガイドラインを作ったようです」(ミナミの風俗案内所店員)

 ある捜査関係者は、
 「うわべの摘発逃れならまだしも、摘発そのものに対する対策となれば、警察への挑戦以外のなにものでもない。彼らは暴力団との関係を否定していますが、“帽子”なんてノミ屋の隠語を使うということは、裏にその手の関係者がいると見て間違いないと思います」
 と、興奮気味に語る。さらに、このような状況をカバーするため、府警は私服の内偵に加え、8月の後半から夜のミナミに大量の制服パトロールを駆り出して取り締まりを強化しているという。今後もイタチごっこは続きそうだ。

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