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「高橋巨人」開幕ダッシュどころじゃない! 原&江川連合5月“政権奪回”説

 阿部慎之助の捕手復帰を手始めに、「原野球全面否定」でスタートを切った高橋巨人。院政を目論んだ原氏の思惑は外れ、江川氏と連携しての政権奪回に動き出した。宮崎キャンプでは早くも「高橋政権5月危機説」が囁かれ始めた−−。

 前政権時代の4年間、原辰徳監督は「全選手が横一線でスタートする。主力だろうが特別扱いはしない」と厳しい姿勢で宮崎キャンプをスタートさせた。
 ところが、高橋由伸新監督(40)は一転して路線を大幅に変更。阿部慎之助(36)、相川亮二(39)、鈴木尚広(37)らベテラン組を「スペシャル(S)班」に組み入れ、別メニューで調整を実施している。
 「新監督の阿部への気遣いはハンパじゃない。すべては阿部に捕手復帰してもらうためです。昨年10月28日の秋季練習初日、高橋監督はいの一番に、阿部に捕手復帰を打診しました。2年ぶりのV奪回には阿部の豊富な経験が不可欠なこともありますが、リーグ最低だったチーム打率(2割4分3厘)を2割6分〜2割6分5厘程度に引き上げるには、新外国人のギャレット(34、前ヤンキース)に期待するのが手っ取り早い。阿部に一塁を開けてもらう必要があったのです」(スポーツ紙デスク)

 阿部はこれまで沈黙を続けてきたが、1月4日からのグアム自主トレ、21日からの宮崎自主トレで自身の体と相談したうえで、キャンプ直前に捕手復帰を申し出ていた。
 この間、高橋監督との間でキャンプの調整法、ベテラン優遇などの条件闘争が続けられていた。それが納得のいく合意に漕ぎ着けたからこその捕手復帰なのだ。

 この男を味方につければ、坂本、長野、村田らのベテラン勢はもれなくついてくる。だが、これでは指揮権を自ら手放したようなもの。
 そのやり方に怒り心頭なのが、昨年のキャンプで「捕手・阿部」に見切りをつけ、「復帰は99%ない」と大見えを切った原前監督だ。すぐにでも宮崎に駆け付け、文句の一つも言いたいところだが、「由伸に余計な気を遣わせたくない」と発言した以上は、そうもいかない。そこで原氏が送り込んだ刺客が江川卓氏(60)である。
 「そもそも、原氏は後任監督に江川氏を推していた。それが昨年10月に野球賭博問題が発覚。状況が状況だけに、読売首脳は過去に古傷を持つ江川氏を避け、クリーンな高橋氏の監督起用に舵を切った。しかし、後ろに松井氏が控えている以上、江川氏もハイそうですかと、すんなり引き下がるわけにはいかない。そこで原氏と連携する形で、重い腰を上げたのです」(巨人OBの野球解説者)

 キャンプイン直前の1月25日、江川氏はジャイアンツ球場を訪問した。
 日本テレビの企画とはいえ、二軍球場に足を運ぶのは18年ぶり。今年ブレイクが期待される2年目の岡本和真内野手(19)と談笑し、「レギュラーになりたい、ではダメ。チームを背負って立つ選手になれ」と激励した。
 これは「三塁・村田」の設計図を描く高橋監督への当てつけでもある。
 「投手陣は今年から選手会副会長になった菅野が牛耳っている。その菅野は高橋監督の信頼が薄い。昨年優勝したヤクルト戦を苦手にしているからです。昨季、チームは13勝12敗と互角だったが、エース菅野はCSも含め0勝4敗。神宮球場に限れば、通算0勝5敗。そこで高橋監督は昨年の開幕前に左腕を痛め、わずか5試合(2勝1敗)の登板に終わったベテラン内海哲也投手とドラ1ルーキーの桜井俊貴をヤクルト戦の柱に据える考えです。内海の年俸は4億円。失敗しても責任転嫁できる。江川氏はそういう声の聞き役に回ることで結果的に菅野も内海も味方につけている」(巨人担当記者)

 一方、松井氏は初日から14日まで、宮崎キャンプのフル参加を表明しているが、これは一軍だけでなく二、三軍まで視察する巡回コーチが狙い。主力の坂本、長野らには目もくれず、3年、4年先に主力となる潜在能力のある高卒選手を見て回り、指導している。

 そもそも現体制は、野球賭博問題が広がり炎上した場合を想定した「様子見政権」だ。幸い問題は進展せず、本来の候補だった江川政権が再浮上してきた格好。チームが「高橋・阿部派、原・江川派、松井派」に3分立している異常事態から、ライバル球団の007が集結するサンマリンスタジアム宮崎のネット裏席ではこんな声が囁かれている。
 「求心力を失っている巨人は、開幕ダッシュどころじゃない。5月の連休明けにも原前監督の息がかかった村田真一ヘッドが監督代行、シーズンオフに江川氏にスイッチ…」

 チームに船頭は2人いらない。

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