素っ裸で生きているせいか、たけしの豪傑ぶりは数知れない。現在もレギュラー9本を抱え、週刊誌の連載、夕刊紙の客員編集長を務めるなど、アクティブな行動力だ。
そんなたけし。良くも悪くも、子宝に恵まれている。まずは、1986年に起こした『FRIDAY襲撃事件』。きっかけとなった、当時女子大生の不倫相手はその後、たけしの子を妊娠して、出産。たけしは養育費を送りつづけた。
子のループか、長女で元タレントの井子も、2004年にデキ婚。しかし、調理師の相手に甲斐性がなく、スピード離婚。たけしは、誕生していた愛娘に不自由な思いをさせたくないと養子縁組の手続きをし、現在は北野の姓になっている。血は争えない。井子の翌05年には、長男の篤もデキ婚。オフィス北野に所属していた女優のたかだゆうこ(当時)とのあいだに、息子をもうけた。しかし、未入籍のまま別離。たけしのDNAは、娘、息子にしっかり受け継がれている。
超一流芸能人の“億円プレイヤー”たけし。弟子のたけし軍団におこなった伝説もケタはずれだ。まだ軍団だったころのラッシャー板前は、引っ越しをする際、ピン札の100万円をもらった。そのころ、つまみ枝豆が「ベンツを買えるような芸人になりたい」と漏らすと、700万円を差し出した。今では2か月に1回、たけし主催のカラオケ大会を実施。いちばん最初に会場に到着した者には、5万円を贈呈。そこから4時間ノンストップで歌うという、ガキっぽさも見せる。
そんな殿を年に1度恩返ししようと、浅草キッドは高級料亭で極上な接待。お車代をポチ袋に入れて渡して帰すというオチまでつける。驚くのは、そのポチ袋をたけしは、すべて自宅に貼って、浅草キッドの歴史を体感しているという。
たけしが愛されるのは、当然だ。(伊藤由華)