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周辺風俗界隈も援護射撃 補助金カット阻止に躍起の文楽協会

 橋下徹大阪市長が府知事時代から、補助金交付を巡り入場者のノルマを突きつけられていた文楽協会が、いよいよ崖っぷちに追い込まれた。現在、国立文楽劇場(大阪・日本橋)で上演中の『初春文楽公演』が仮に1月26日の千秋楽まで全て満員であったとしても、年度内のノルマの3万人に届かないからだ。このままでは、新年度からの補助金カットは決定的となる。
 ある協会関係者がこう話す。
 「文化、芸術の域にノルマを課すのは違和感があるが、橋下さんの“面白くない”という指摘は我々も真摯に受け止めるべきでしょう。これが民間なら招待券を使ってでも何とかしたいところですが、公益財団法人ではそうはいきません。来年度もノルマ制は継続されるようですから、これ以上カットされないためにも努力するしかありません」

 しかし、悲観的な見方の一方で、明るい話も出ている。昨年来の“文楽大ピンチ”報道が効いたのか、ここへきて観客動員数が確実に増えているという。ちなみに、現在上演されている初春公演は連日満員状態。しかも、思わぬ味方も現れているのだ。
 「周辺の風俗業界ですよ。そもそも劇場の周りは、ミナミでも指折りの風俗地帯。数多くのヘルスやラブホテル、デートクラブが店を構えていますからね。これらが『文楽の衰退は、そのまま地域の衰退につながる!』と、援護射撃の動きを見せているんです」(地元風俗記者)

 あるホテトルのオーナーもこう話す。
 「長年、この辺で商売させてもらっている者として、地域の衰退を黙って見ているわけにはいきません。大きな声では言えませんが、文楽や劇場関係者の中には、私らの“お得意さん”もいてはりますし(笑)。本当は劇場の半券を持ってきた人には特別サービスとか、こっちが劇場の割引券を配るなどしたいんですが、劇場がいい顔をしないでしょう。だから、チラシ配りなど、やれるところからやります」

 色街が伝統芸能の救世主となるか。

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