初公判で判明した被害者は2名。その両名とも、いわゆる「お見合いパーティー」で知り合ったという。一人目の被害者、Aさん(29)には昨年7月に交際を申し込み、年収600万の独身教員を装っていた。ほどなくして「結婚を前提に同棲したい」と真剣さをアピール。そして高卒なのに「新婚旅行としてドイツへ行こう。大学の先輩が旅行会社をやっている」などと、Aさんの母親に金を振り込ませた。さらに「結婚するならもっと良いマンションに住もう」と、7000万円近くもする分譲マンションの内覧にも行っているのだ。
「頭金について福地被告は、一部払うから残りをとりあえず払ってくれないかと言い、Aさんの母親に振り込ませました。Aさんはすっかり福地被告を信じてキャッシュカードも渡しており、福地被告はその金を競馬や沖縄旅行などに使ったのです」(同)
2人目の被害者、Bさん(35)とは、Aさんとの交際中の昨年9月に知り合い、交際を申し込む。同じく独身の教員を装い、旅行代金をだまし取った。そしてBさんの実家を訪れ「私立高校の強豪バスケ部のコーチに誘われている。水戸のマンションに住もう」と誘い、Aさんのときと同じように、頭金を振り込ませた。
どちらも最後は「実母がガンで死にそう」と、母親の病気を理由に旅行をキャンセルし、トンズラしたという。
「婚活女性にとってみれば、福地被告は大卒で収入が安定していて、結婚へ向けて積極的な素敵な男性だったんでしょう。ところが、とんでもない詐欺野郎だった。女性たちがあまりに可哀想ですよ」(同)
初公判では2人の被害者についての詐欺が明らかになったが、今後の裁判で、さらに複数人の被害者についての詐欺が明らかになる予定だ。
いったい何人の女性が犠牲になったのか?