6月16日に放送された同ドラマの第10話の視聴率(数字は以下、すべて関東地区)は7.8%で、過去のフジ月9ドラマで最低視聴率だった剛力彩芽主演「ビブリア古書堂の事件手帖」最終回(13年3月25日)の8.1%を下回り、史上ワーストとなった。
フジ月9枠は、平均視聴率30%を超えた木村拓哉主演の「HERO」(01年1月期)、「ラブジェネレーション」(97年10月期)などを生んだフジの看板ドラマ枠だったが、近年は低迷。
13年以降では、同年1月期の「ビブリア古書堂の事件手帖」(平均視聴率11.3%)、同年4月期の福山雅治主演「ガリレオ」第2シリーズ(同19.9%)、同年7月期の山下智久主演「SUMMER NUDE」(同12.7%)、同年10月期の松田翔太主演「海の上の診療所」(同11.4%)、14年1月期の松本潤主演「失恋ショコラティエ」(同12.3%)といった具合で、「ガリレオ」以外は低調な数字に終わっている。
なかでも、「ビブリア古書堂の事件手帖」はよりによって、最終回でワースト視聴率を記録しただけに、主演した剛力もバツが悪かったはず。それだけに、「極悪がんぼ」が記録を塗り替えたことで、剛力はホッと胸をなで下ろしたか…。
「極悪がんぼ」は初回(4月14日)こそ13.6%とまずまずのスタートだったが、その後は第2話(同21日)=11.3%、第3話(同28日)=9.1%と早くも1ケタ台に転落。第4話(5月5日)=9.8%、第5話(同12日)=10.1%と2ケタ台に戻したが、第6話(同19日)=9.6%、第7話(同26日)=8.6%、第8話(6月2日)=9.7%、第9話(同9日)=8.5%、第10話(同16日)=7.8%と1ケタ台が5週続いている。
第10話までの平均視聴率は9.9%で、フジ月9史上平均視聴率でワーストの「婚カツ!」(09年4月期/中居正広主演)の10.5%を更新する可能性も高くなった。そうなると、「極悪がんぼ」はワースト2冠王となってしまう。
7月期の月9枠は、フジにとっては待望の「HERO」第2シリーズ(主演=キムタク、ヒロイン=北川景子)の放送が予定されている。「極悪がんぼ」の悪夢を、次作で払しょくしたいところだろう。
(坂本太郎)