そのため、ここ数年、競売物件数は過去に例を見ないほどの上昇傾向。これに伴って、「競売不動産取扱主任者」なる資格の取得者が激増しているのだ。経済アナリストがこう語る。
「競売不動産取扱主任者は、一般庶民が競売に参加できるようサポートする民間資格なのです。そもそも競売物件は、安い代わりに物件調査も自分でしなければならず、内覧もできない。しかも、物件の引き渡しも元の持ち主と買主間で行わなければならない。同資格は、これらを解消するために昨年設けられた制度なのです」
ちなみに、『不動産競売流通協会』(東京都港区)によると、12月実施の第2回『競売不動産取扱主任者』資格試験の受験者数は、なんと1655人。現在は「宅建」資格所有者しか受けられないが、来年度からはこの受験要件の撤廃で、「数倍に膨れ上がる」(同)と見られているのだ。
もちろん、この資格人気を底上げしているのは、近年話題のリフォームブームや中古住宅ブームだが、今ではこれが思わぬところにも飛び火しているのである。
芸能記者がこう語る。
「実は、この競売ブームが芸能界にも波及している。以前『笑っていいとも!』に出演していた荒木定虎は、現在、不動産会社『アキシオン』の代表だが、この資格を取ろうと猛勉強中。また元グラドルの名波はるかは、後援者が『任意売却協会』を設立。この関係で米国の不動産市場の視察に行っている。今後は不動産好きの有名人たちが続々参戦しそうな雲行きなのです」
そのうち、“競売芸人”が出てくるかも。