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照ノ富士の大関昇進で日本の国技がいよいよ“モンゴル大相撲”の違和感

 大相撲夏場所で初優勝した照ノ富士(23、伊勢ヶ濱部屋)が大関に昇進した。三役2場所通過での“飛び級”は、年6場所制となった1958年以降では初の快挙だ。

 協会からの使者を迎えた照ノ富士の注目の口上は、「今後も心技体の充実に努め、さらに上を目指して精進いたします」というもので、これまでこんなふうに口上に横綱昇進の決意を盛り込んだ力士はいなかった。
 「さらに上を目指すというのは何回も言っているよ。ただそれを入れただけさ」
 記者会見の席ではケロリとした表情でこう言っていたが、いかに自分の相撲に自信を持ち、また精神的にも強いものを持っているかがにじみ出ていた。
 「大相撲界は強気な人間の集まりですが、照ノ富士はその中でも群を抜いていますね。千秋楽、白鵬が日馬富士に勝てば優勝決定戦にもつれ込むところでしたが、この一番を支度部屋のテレビで見ていたときも、『自分では優勝決定戦でもう1回勝つつもりだった』と堂々と言っていましたから。照ノ富士の辞書に、弱気とか控え目という言葉はありません。上り調子の伸び盛りですから、ホントに年内の横綱昇進もあるかもしれませんよ。まだ3場所もありますからね」(担当記者)

 それに比べて相変わらず線が細い日本勢。中でも期待の遠藤(24)は左膝の故障を抱えての強行出場だったとはいえ6勝9敗と3場所連続の負け越し。中盤までは支度部屋でも険しい顔で無言を貫くことが多かったが、終盤に何とか盛り返して十両転落だけは免れた。
 「左膝にお疲れさまと言いたい」
 千秋楽の支度部屋で遠藤は苦笑いし、「こういう状況の中で15日間、取り切ったというのは自信になる。収穫の多い場所だった」と総括していた。
 しかし協会関係者の多くは、こんな平幕下位で負け越して笑みを浮かべている遠藤ではなく、もっと上位で照ノ富士らと激しく渡り合う“まなじり”を決した表情の遠藤を求めている。

 この分ではますます照ノ富士、さらには来場所で関脇返り咲きが確実な逸ノ城らとの距離は開くばかり。
 「次の横綱も大関も、またモンゴル勢。日本の国技はまるでモンゴル大相撲」
 こんな嘆き節が協会内部から聞こえてくるが、それでも若貴ブーム以来の3場所連続15日間満員御礼を記録中。ファンは全く気にしていないのかもしれない。

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