「都議選をなんとかしのいでいればもう少し麻生政権が延命できていた。しかし、あの惨敗ぶりでは全く言い訳がきかず、戦後初となる8月に衆院選に踏み切らざるを得なくなった」(政治記者)
麻生政権と自民党に逆風が吹き荒れる中、12日に投開票が行われた都議選で、自民党は民主党に第1党の座を明け渡し、さらには公明党と合わせた与党過半数を割り込む歴史的大敗を喫した。それを受け、麻生首相は衆院選の日程について“苦渋の決断”を下した。
「おそらく、このままでは衆院選でも民主党旋風が吹き荒れ、自公連立政権が崩壊し政権交代という歴史的な選挙になる。それだけに、視聴者の関心は高く、各社は少しでも視聴率を上げるため、総力戦で臨む」(同)
そんな中、衆院選の日程が“ありがた迷惑”なのが、「24時間テレビ」と衆院選が重なる日テレだという。
「選挙中継のためには、早くから人員配置を決めなければならず、キー局の日テレから地方の系列局まで女子アナを総動員してリポートさせなければいけない。ところが、看板番組の『24時間テレビ』にもスタッフを総動員しなければならず、特に、開票速報真っ只中の午後9時ごろには看板企画のマラソンでランナーが感動のゴールを迎える。おそらく、ゴールまではマラソンがメインで、その後、選挙速報メインの中継に切り替えると思うが、当日が思いやられる」(日テレ関係者)
今年のマラソンランナーはお笑いタレントのイモトアヤコに決定。知名度はまだ足りない感が否めず、視聴者の興味は未知数。「経費削減のしわ寄せで、大物ランナーの起用に至らなかった」(同)。
そのうえ、選挙中継スタッフの人員確保には苦労しそうだという。
「大幅な人員削減で出口調査やその集計スタッフ、電話オペレーターなどのアルバイトが使えず、以前はやらなくても良かった仕事が社員に回って修羅場になりそう。おまけに、経費を使えないから、選挙速報に必要な技術でも他局に比べ及ばないところが出てくるだろう」(同)
今度の衆院選では政権の行方も気になるが、テレビ各局、特に日テレの開票速報視聴率対決も見物だ。