これを受け、ナインティナインの岡村隆史が、11月9日放送の『オールナイトニッポン』(ニッポン放送系)でこの騒動に言及。たむけんから、まずは謝罪のLINEが届き、これを了承。「本人も猛反省しているみたいなので、たむけんに当たるのはやめていただきたい」と本人をおもんぱかった。たむらのフライング発表は「めちゃイケ愛」が強すぎるゆえに起きたといえる。全国区では無名芸人だったたむけんを有名にしたのが、同番組の名物企画「笑わず嫌い王」である。
「『笑わず嫌い王決定戦』は、同じフジテレビ系『とんねるずのみなさんのおかげでした』の『新・食わず嫌い王決定戦』のパロディ企画です。芸能人のゲストがお気に入りの芸人を数組ずつ紹介。本当は嫌いな芸人を当てるものです。1998年に第1回が放送され、断続的に10回放送されています。どこでも受けそうな芸人よりは、たむらけんじの『獅子舞ネタ』のようにマイナーな芸人のマニアックな芸風に光を当てることで知られていました」(放送作家)
この企画からブレイクにつながった芸人は多い。たむけん以外にはどのような人物がいたのか。
「2002年の第4回大会には、さまぁ〜ずが出場しました。『新ウンナンの気分は上々』(TBS系)の企画でバカルディから改名後の出演でした。もともと知名度があった芸人ですが、この番組で大竹一樹の『悲しいダジャレ』と三村マサカズの『状況そのままツッコミ』が、あらためて注目され、『笑っていいとも!』(フジテレビ系)のレギュラーに抜擢されるといったブレイクにつながったといえるでしょう。2003年の第5回大会には、カンニングが出場。竹山隆範の突き抜けたキレ芸が注目されて、のちに『エンタの神様』(日本テレビ系)などで露出を増やしていきます。同大会には、ダンディ坂野も出演。一発ギャグの『ゲッツ!』で一躍有名になります。この時、ダンディはマクドナルドでアルバイトをしており、店長まで任されていたそうですから、窮地のブレイクといえるでしょう」 (前出・同)
こうして見ると、「めちゃイケ」によってブレイク、発掘された芸人は実に多い。それだけ芸人から愛された番組なのかもしれない。