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小説家としても活躍の松井玲奈、主演映画『緑のざわめき』の監督は同世代「すごくうれしいこと」

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松井玲奈

 福岡と佐賀を舞台に、3人の異母姉妹が織りなす物語を描いた映画『緑のざわめき』(夏都愛未監督)が9月1日から公開される。同作で主人公の小山田響子を演じ、俳優業のかたわら小説家としても活躍する松井玲奈に、本作や多岐にわたる活動について聞いた。

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本作の夏都監督は同い年ですが、作り手として同世代から刺激を受けることはありますか?

「今回、私は役者で参加して、監督と役者で同じフィールドにいるわけではないので、すごく刺激になったというわけではないですが、単純に同年代の方が現場に増えていると感じています。それはすごくうれしいことですね」

本作が完成して、感じたことを教えてください。

「撮影中は響子として、その場で起きていることがどういうことで、この場面で何を伝えたいか考えていることが多かったんですけど、でき上がったものを見て、やっと監督が何を表現して伝えたかったかが、明確に受け手として理解できました」

以前、脚本を手がけられていますが、ご自身で撮ってみたい願望は?

「ないですね。演じる方がいいなって。適材適所で、私に監督は無理だと思います。夏都監督はすごくクリエイティブな方で、自分の撮りたいものや意志がはっきりしているので、すごく楽しく撮影できました」

小説も執筆されています。演じることと文章を書くことは似ていますか?

「うーん(考え込む)。全然違いますね。人が書いたものを入れて口から出して演じるのと、自分の頭の中にあるものを文字に起こすのは、ベクトルが違うと感じています 」

執筆中は、どのようなことを意識しているのでしょうか。

「執筆中は、集中しています。でも、アドレナリンが出ているとか、集中して周りが見えないということもなくて、書きながら『この先どう進んでいくかな』ということを常に考えています。私は、将棋は詳しくないですけど、よく棋士の方って、何手も先が見えていると言うじゃないですか。一手打ちながら、いろいろなパターンが頭に浮かんでいるイメージに近いのかなと。文章を書きながら、次の展開がどう動いていくか頭の片隅にある感覚です」

『やわ男とカタ子』(テレビ東京)や『ギフテッド』(東海テレビ)など出演作が続々と放映されています。今後、取り組みたい役や作家として展望があれば教えてください。

「最近は映像に関しては、ありがたいことにいろいろ出させていただいているので、このまま頑張っていきたいという気持ちです。執筆活動は新作を発表できていないので、今年中に新しいものを書いて、短いものでも出せたらいいなと思っています」

新作小説の構想やアイデアはありますか?

「あるんですけど、秘密です(笑)」

7月27日に誕生日を迎えられました。どんな1年にしたいですか?

「ポジティブになりたいというのはあります。ベースがネガティブなんですけど、ネガティブからポジティブに変換する作業を毎回しているんです。それがなくても、最初からポジティブに考えられるようになりたいです」


ヘアメイク:藤原玲子
スタイリスト:鼻先さや(DRAGONFRUIT)

『緑のざわめき』
出演:松井玲奈 岡崎紗絵 倉島颯良
草川直弥(ONE N' ONLY) 川添野愛 松林うらら 林裕太
カトウシンスケ 黒沢あすか
監督・脚本:夏都愛未
プロデューサー:杉山晴香 / 江守徹
撮影:村松良 照明:加藤大輝 音楽:渡辺雄司
配給:S・D・P 製作:「緑のざわめき」製作委員会
2023年/日本/カラー/4:3/Stereo/115分 ©Saga Saga Film Partners
文化庁「ARTS for the future!2」補助対象事業
公式サイト:midorinozawameki.com
9月1日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開


(取材・文:石河コウヘイ)

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