たけしは、2018年1月3日放送の『ビートたけしの私が嫉妬したスゴい人』(フジテレビ系)で共演した安倍氏を「頭がいい」と絶賛。たけしは番組収録後に、安倍氏を「堅苦しいことを言わずに、冗談を言って帰って行ったのは最高だったね。テレビをわかってる。テレビの使い方を知っている」と評価している。
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安倍氏はこの番組で、嫉妬した対象として、今年2月1日に亡くなった石原慎太郎氏の名前を挙げ、政治家のほかにも作家などマルチに活躍する自由で挑戦的な姿勢が自分にはできないと話していた。
たけしの安倍氏評価は、決して社交辞令ではない。安倍氏の死去後、辛坊治郎氏や、ニッポン放送の檜原麻希社長などが、安倍氏は事前の打ち合わせなしで生放送に挑み、質問表提出なども求められなかったと振り返っている。安倍氏は、その場で臨機応変に対応していたと言える。そうした点を含めても、たけしは安倍氏を「テレビをわかっている」と評したのだろう。たけしは政治家を評価することはあまり少ない印象だが、安倍氏は別格だったのかもしれない。
たけしと安倍氏はこの放送が初共演ではなく、2005年には『ビートたけしのTVタックル』(テレビ朝日系)に出演。この時の肩書は自民党幹事長代理であり、間もなく小泉純一郎内閣の官房長官に就任する。この時は最も総理大臣に近い男として扱われていたが、翌2006年には早くもその座に上り詰める。
だが、第一次安倍内閣は約1年で終了。2009年の総選挙では政権交代が起こり、自民党は野党へ下野してしまう。ただ、この時も安倍氏は麻生太郎氏とともに同番組に出演。ここでもユーモアを振りまいていた。たけしは安倍氏と要所要所で共演を果たし、その人柄をつぶさに眺め、センスの良さを感じ取っていたのかもしれない。