>>「息切れがする」と救急車を呼んだ男を逮捕 車内で救急隊員が被害に、男の本当の目的とは<<
フランス・ヌーヴェル=アキテーヌで、2020年の大晦日に行われたパーティーに仮装の一環として本物の銃を持ってきた27歳の男が、誤って友人を殺害したと海外ニュースサイト『Mirror』と『THE Sun』などが2021年1月5日までに報じた。
報道によると、男は同地域にある人里離れた家で、高校時代の同級生ら約20人と大晦日から新年にかけてパーティーをしていたという。家の所有者は不明だ。パーティーは仮装パーティーで、仮装テーマはNetflixで配信されている「ピーキー・ブラインダーズ」だった。「ピーキー・ブラインダーズ」は元々、イギリスで放送されていたドラマで、イギリス以外だと12月現在までにNetflixが全世界に配信している。物語の舞台は1890年代から20世紀初頭で、イギリスに実在したギャンググループの抗争を題材にしたドラマだ。男を含め、パーティーに参加したほとんどは「ピーキー・ブラインダーズ」にちなんだ仮装をし、同ドラマに出てくるギャングらが身につけているようなスリーピーススーツに身を包み、ハンチング帽を被っていた。また、仮装をしていた少なくとも4人は、ギャングに似せるため本物の銃を持参したと伝えられている。
パーティーが始まって数時間後の午後9時30分頃、男は狩猟用ライフル銃を誤って発砲し、同級生の男性に当たった。同ドラマでは拳銃のほか、狩猟用ライフル銃のような大きな銃を登場人物が使用する場面があり、男は同ドラマの登場人物のような仮装で狩猟用ライフル銃を持参していた。パーティーの参加者がすぐに通報し、救急隊が現場に駆けつけたが、男性はその場で死亡が確認されたそうだ。男が銃を撃った時の具体的な状況は不明だが、男が酒に酔っていたなどの情報はない。なお、フランスは銃保持に関して厳しい法律を持つ国の一つだ。銃の所持が全く許可されないわけではないが、許可されるのは、要人警護者や猟師などに限られている。男が所持していた銃は男の父親のもので、男の父親は猟師だった。
警察の捜査により、男は過失致死罪で逮捕された。男は「銃の中に弾が入っているとは思っていなかった」などと供述しており、警察も現場にいた人の証言などから発砲は偶発的なものだと断定。男には最大で5年の刑務所行きの刑が言い渡されるという。なお、銃を所持していたパーティーの他の参加者が罪に問われたという情報はない。
このニュースが世界に広がると、ネット上では「悲劇的としか言いようがない」「なぜ本物の銃を持っていく必要があったのか理解に苦しむ」「銃を持っていたら危険だと27歳にもなって分からなかったのか」「つらすぎるニュース」などの声が挙がっていた。
男に殺意はなかったのかもしれないが、銃を持参する危機管理能力の低さには疑問が残るといえよう。
記事内の引用について
「Man, 27, shot dead at Peaky Blinders fancy dress party on New Year's Eve」(Mirror)より
https://www.mirror.co.uk/news/world-news/man-27-shot-dead-peaky-23249101
「PARTY TRAGEDY Man, 27, accidentally shot dead at Peaky Blinders fancy dress party after guest brought loaded rifle as part of costume」(THE Sun)より
https://www.thesun.co.uk/news/13646684/man-27-accidentally-shot-dead-peaky-blinders-party/