search
とじる
トップ > レジャー > 名医・博士の健康術 ★今週のテーマ 赤ワインエキス

名医・博士の健康術 ★今週のテーマ 赤ワインエキス

pic pic

提供:週刊実話

今週のテーマ 赤ワインエキス

 含有ポリフェノールが動脈硬化を防ぎ、脳卒中や認知症etc.も予防 毎日スプーン1杯の赤ワインエキスで健康長寿を実現しよう!!

 日本人の死因の上位を占める心臓病(心疾患)と脳卒中(脳血管疾患)は、自覚症状がほとんどないまま発症し、そのまま命を落とすリスクもある恐ろしい病気だ。

 病気の主な要因は、血管の老化による動脈硬化。進行すると血管の内側(血管壁)に酸化したコレステロールなどが蓄積し、プラーク(コレステロールなどがこびりついたもの)が発生する。そうなると血管内が狭くなり、血栓によって血管が塞がったり、切れたりして血管障害が起こる。これが心臓で起こるのが心筋梗塞で、脳で起こるのが脳卒中である。

 動脈硬化は高血圧や糖尿病などでも進行するので、こうした病気は心臓病や脳卒中の発症リスクを高めることにもなる。また、動物性脂肪の摂りすぎは血管の老化を早め、動脈硬化を促進させるといわれる。ところが、フランスではバターなど動物性脂肪の摂取量が多いにもかかわらず、心臓病の死亡率が非常に低い。なぜこのような研究結果が出たのか? 秋津医院院長の秋津壽男先生は、その要因について次のような見解を述べている。

「フランス人は赤ワインを好んで飲んでいますが、最近の研究で、赤ワインに含まれるポリフェノールに動脈硬化を防ぐ作用があることが分かっています。フランス人の心臓病による死亡率が低いのも、赤ワインでポリフェノールを定期的に摂取しているからだと考えられます」

 日本でも、’94年に国立健康・栄養研究所とサントリーが「赤ワインには動脈硬化を予防する効果がある」とする共同研究内容を発表し、イギリスの医学誌に掲載されている。

★動脈硬化を防ぐ赤ワイン

 ポリフェノールは植物などに含まれる色素や苦味などの成分の総称で、数千種類あるとされる。

「赤ワインのポリフェノールは単一の成分ではなく、アントシアニンやケルセチン、タンニン、カテキンといった成分の総称です。その中でもレスベラトロールは、アルツハイマー型認知症の発症リスクや死亡率を下げたり、老化の速度を遅くする効果があるといわれています」(秋津先生)

 ちなみに、ワインは主に赤と白があるが、ポリフェノールの含有量は赤のほうが圧倒的に多い。これは、ポリフェノールがブドウの皮や種に多く含まれているからで、皮と種を一緒にして果汁を搾る赤ワインのほうが、効率よく摂取できるのだ(白ワインはブドウの皮と種を除く)。

「ポリフェノールを多く含むのは、『カベルネ・ソーヴィニヨン』『シラー』『マルベック』などの品種で造られた赤ワインです。コンビニやスーパーで買え、ワインボトルの裏のラベルに『フルボディ』と書かれていればベストですが、『ミディアムボディ』でもOKです」(秋津先生)

 最近の研究では、動脈硬化は悪玉コレステロール(LDL)が血管内で酸化してたまることで起こることが分かっているが、赤ワインに多く含まれるポリフェノールを摂取することで、酸化を防ぐことができる。

★飲めない人はエキスで摂取

 多くの病気を引き起こす動脈硬化を予防・改善するのに効果的な赤ワインだが、アルコールが含まれているので、お酒が飲めないと摂取することができない。また、いくら健康的だからといって、飲みすぎると肝臓に負担がかかってしまう。そこで秋津先生が推奨しているのが、赤ワインを煮詰めてアルコールを飛ばした「赤ワインエキス」だ。
「煮詰めることで、赤ワインのアルコールはすべて飛びますが、熱に強いポリフェノールはまったく損なわれません。そのため、お酒が飲めない方でも安心して赤ワインのポリフェノールを摂ることができます」(秋津先生)

 赤ワインの価格は高価なものからリーズナブルなものまで様々だが、赤ワインエキス用に購入するなら、南米のチリ産やアルゼンチン産など、安価なもので問題ない。

 また、赤ワインエキスはノンアルコールだが、普段からお酒を飲む人にもお勧めだ。

 動脈硬化の予防・改善には1日グラス1杯(120ml)程度飲むのが理想だが、休肝日をつくって赤ワインエキスで代用すれば、肝臓の負担も和らぐ。

「飲み切れずに冷蔵庫で保管した赤ワインは2日も経つと香りが消えてしまいますが、赤ワインエキスにすることで料理などにも利用できます。私自身、30年以上にわたって赤ワインを愛飲していますが、ここ十数年は適量にとどめ、赤ワインエキスを代わりに用いるようにしています。テレビ番組でも紹介したことがありましたが、おかげさまで好評をいただいております」(秋津先生)

★1日の目安はスプーン1杯

 赤ワインエキスには、主に飲み物に入れる「基本の赤ワインエキス」と、料理に用いる「濃縮赤ワインエキス」がある。まずは赤ワイン1本分(750ml)を鍋に入れ、煮詰めるところから始めるが、基本の場合は元のワインを2分の1の量になるまで、濃縮の場合は4分の1の量まで煮詰めてから火を止める。この時、強火のまま沸騰し続けるとアルコールが燃える場合があるので、沸騰したら火を弱め、その状態を保ちながら2分の1、または4分の1の量になるよう調整する。

「煮詰めることでポリフェノールも濃縮されるので、1日にスプーン1杯分摂るだけで、十分な量のポリフェノールを摂取することができます。しかも、赤ワインエキスを使うことで深いコクが出て、料理に味わいも増します」(秋津先生)

 完成した赤ワインエキスは、ペットボトルなどの密閉できる容器に入れ、冷蔵庫で保存して1カ月以内に飲み切るようにする。老化予防や健康長寿につながるので、まずは気軽に試してみよう。

◉赤ワインに含まれるポリフェノールと効能
*タンニン:植物に含まれる渋味成分で、抗酸化作用や殺菌効果などがある。
*ケルセチン:黄色の色素成分で、ビタミンに似た物質。抗酸化や抗炎症、抗動脈硬化などに効果がある。
*カテキン:渋味成分で、殺菌作用が強い。血圧の上昇を防いだり、血液中のコレステロールを減らしたりする。
*レスベラトロール:抗酸化や血管保護の働きに加え、長寿遺伝子に作用して細胞を守る効果がある。
*アントシアニン:ブドウの皮の色素成分で、抗酸化や肝機能の保護、疲れ目の解消などに役立つ。
*プロアントシアニジン:ブドウの種子に多く含まれる抗酸化物質で、抗動脈硬化、心臓保護などの作用がある。

◉「赤ワインエキス」の作り方
作り方
1:赤ワイン1本分750mlを鍋に入れる。※赤ワインの赤色が付着するのでホーロー鍋の使用は避けましょう。
2:鍋にフタをせずに強火にかけ、沸騰したら火を弱める。沸騰状態を保つようにしながら、半分の量になるまで煮詰めたら火を止める。※強火のまま沸騰し続けると、アルコールに火が点き燃え上がることがあるので要注意。

保存方法
1:煮詰めた赤ワインエキスを冷まし、ペットボトルなどの密閉できる容器に移す。
2:容器ごと冷蔵庫で保存する。※赤ワインエキスは必ず冷蔵庫に入れ、1カ月以内に飲み切ってください。

***************************************
監修/秋津壽男先生
東京戸越銀座・秋津医院院長。総合内科専門医。和歌山県立医科大学循環器内科勤務などを経て現職。テレビ東京「主治医が見つかる診療所」のレギュラー出演の他、著書も多数。ワインと健康に関する功績により名誉ソムリエの称号を受ける。

関連記事


レジャー→

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

レジャー→

もっと見る→

注目タグ