−−野村さんが再入院と聞きましたが…。
「誰がそんなことを言っているの? 元気ですよ。どこに入院しているのよ?」
−−都内の○○病院(実名)で手術をして…。
「とんでもない!」
−−それでは一連の報道は間違いですか?
「どんな報道しているの? なんの病気よ…」
−−解離性大動脈瘤です。危篤状態とか?
「ないない。そんなの…」
−−今、野村さんはご在宅ですか。ガレージに愛車があります。
「今日(大晦日)は、講演に出ています」
−−早くお元気になられたらいいですね。
「…」
年が明けた1月2日、野村邸のガレージが開いた。しかし、野村氏の姿はない。運転手を直撃した。
−−野村さんはお出掛け?元気ですか。
「元気です」
−−良かったですね。今からお出掛け?
「はい。これからバリバリ働きます。でないと僕らは困りますからね」
−−入院していたのか?
「立場上、話せないので。すみません」
−−再入院していると聞くが。
「…」
−−口止めされているのか。
「…」
結局、5時間待ったが、空車のまま出て行った車は戻ってこなかった。
実は、野村氏は田淵幸一に「ノムさん、本当はミスターを好きなんでしょ」と問われ、「羨ましいんだ」とポロリ本音を漏らしたことがある。
同じ田園調布に住みながら、お互い一度も訪ねたことはない。そんな宿敵でも、共通しているのは未だに野球人として“叶うものなら現場(監督)に戻りたい!”のモチベーションに他ならない。
ひまわりと月見草−−。打ち解ける日はくるのか。