「両親が出て行ってから少しして、髪の長い女性が一緒に住むようになったようです。1年ぐらいでその女性を見なくなったら、少し間を置いてまたもう一人、女性が出入りし始め、やがて、その女性も見なくなった。まったくの一人暮らしということではなかったみたいです」(近隣住民)
親しい知人がその実態についてこう語る。
「大学を卒業してからは、付き合う人間が変わったよ。暴力団関係者やら半グレみたいなのと、コンビニの前でたむろするような生活になった。クスリをやっているような女とつるんでることもあった。やっぱり、一人暮らしになったことは大きかったんじゃないか。たとえ付き合っていなくても、クスリがあればひょいひょい付いてくる女もいる。そんなのを家に連れ込んでは遊んでいたんだと思う」
去年6月、植松容疑者は傷害事件を起こし、書類送検されていたことが分かっている。八王子駅北口の路上で、「男が俺を見ていて掴み合いになった」と、20代のその男性に暴行を加え、1週間のケガをさせたのだという。
さらに今年2月14日には、大島理森衆議院議長宛ての手紙を渡そうと公邸を訪れ、具体的に記された施設襲撃予告と内容の異常さから、相模原市によって措置入院の処置が取られた。
その際、尿検査で大麻の陽性反応が出ており、退院後も大麻や危険ドラッグを使用していたという見方もある。
さらに、職場でも「障害者は抹殺すべき」などと発言していたことから、施設を事実上のクビとなった。
植松容疑者が退院した後の5月下旬、最後に会った時の様子を、再び知人が振り返る。
「その時は目もうつろ。カネに困っている様子で、『向精神薬があるんですけど売れないか』と相談されたんだ。もちろん断ると『ああ、ダメですか』と。しかも措置入院について『無理やり入院させられた』『医者にウソを言って退院できた』なんて言う。そんなことってあるんですかね? 確かに障害者に関しても『あんな奴らは殺しちゃったほうがいい』と。結局、長いことやっていたクスリの沈潜の影響もあって、普段考えていることが、とんでもないものになってしまったんじゃないか。ヤツが送検される時の笑顔を見たでしょ。俺が見る限り、作ったものとは思えない。あれは自然の笑顔だったよ」
大量殺戮は、幻覚の中で見出した目標だったのか。