極寒の野外で行われるのが名物で、過去には、当時はまだまったくのノーマークだったスピードワゴン(02年)、アンタッチャブル(03年)、ライセンス(06年)、オードリー(08年)らが実力で制して、翌年以降、一気に仕事を増やしている。そして、“M-1”史上最大の衝撃といえる07年には、サンドウィッチマンが超ダークホースから、まさかの激勝。文字どおり、M-1ドリームを手にしている。
今年は、“M-1”経験者のナイツ、東京ダイナマイト、モンスターエンジン、POISON GIRL BAND、ダイアンらが激戦を展開。持ち時間は、3分。ネタ順は準決勝戦で低い点数だった組からで、ラストを締めくくったさらば青春の光が、予選を9位で通過した格好。決勝舞台を目の前にして、悔し涙を飲んだわけだ。
審査員は、一般視聴者。ホームページから1人1組を投票できる新システムを採用し、お茶の間の笑いが最終結果にそのまま反映された。その結果、3位のナイツ(23,742票)、2位のとろサーモン(23,916票)を大きく引き離したトレンディエンジェル(39,753票)が1位に輝いた。学校の成績に、おなじみの頭皮ネタを混ぜた安定したネタで、まさに“頭ひとつ飛び抜けた”形だ。
トレエンといえば、10年の“M-1”が終了後にスタートした『THE MANZAI』(フジテレビ系)で、11年と13年に認定漫才師になり、12年に決勝戦に進出。“M-1”なきあとに頭角を現した新時代の漫才師だが、ここにきて再び千載一遇のチャンスをゲット。真の実力者であることを証明した。(伊藤雅奈子)