「03年3月に配給会社が映画化権を獲得してから7年越しの公開。ハリウッド映画らしく制作費は1億ドル(約100億円)の超大作です。しかし、完成度の低さを理由にお蔵入りになるといううわさが流れたこともある」(映画ライター)
「ドラゴンボール」といえば、全世界での発行部数が3億5000万冊を超える世界的な人気コミック。当然、中国でも親しまれているだけに、騒動が巻き起こったようだ。
「中国誌『広州日報』によると、現地の配給会社にファンからの抗議が殺到。ファン向けにインターネットで緊急アンケートが行われたところ、9割が改名に反対だったそうです」(映画プロデューサー)
さらに、脇役に対する批判もあったようだ。
「悟空の師匠の亀仙人といえば、“エロじじい”のキャラが代名詞。ところが、今回、亀仙人を演じているのは香港のトップスターのチョウ・ユンファ。さすがに、ユンファにエロじじいキャラはやらせられず、まじめな武道の達人に役柄が変更され、やはりファンからの批判が殺到したとか」(同)
ファンからの批判はある程度予測できたはずだが、なぜ、中国版では改名したのだろうか?
「中国で孫悟空といえば、『西遊記』の主人公の孫悟空のイメージ。映画の主人公と混同するのを恐れたのではないでしょうか」(中国文化に詳しいライター)
ところで、日本人では田村英里子が悟空の宿敵・ピッコロ大魔王の手下役で出演。関めぐみも同作でハリウッドデビューを果たしている。しかし、日本では苦戦もありえそうだ。
「人気コミックの実写版はメガヒット作がない。たとえば、95年に『北斗の拳』が、日本の会社が出資してハリウッド版として実写化され、なぜかVシネマとして発売されたが、あまり話題にならなかった。93年には香港映画として『シティハンター』の実写版が公開され、主演のジャッキー・チェンは主人公の代名詞である“モッコリ”にも挑んだが、日本よりもアジア各国の方が客入りがよかった」(先の映画ライター)
とはいえ、主人公は原作に忠実に日本語で「カメハメハ〜」と叫ぶシーンもあり、全世界版の主題歌は浜崎あゆみが担当している。さて、日本での観客動員数はどうなるか?