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“サッカー殿堂入り”のジーコ氏に期待を寄せる政府の思惑

 サッカー元日本代表監督・ジーコ氏(63)の日本サッカー殿堂入りが決まった。しかし、同氏に与えられた“称号”はこれだけではない。今後、ブラジル・サンパウロにできる『ジャパンハウス』の特別大使も務めていく。
 「ジャパンハウスとは、平たく言えば日本のアンテナショップ。ロサンゼルスやロンドンにも作られ、カフェレストランのほか、文化紹介や企業PRなどが行われます」(政府関係者)

 実は、同施設の目的はそれだけにあらず。日本バッシングを続ける中国や韓国に対抗する“前衛基地”でもあるのだ。その設立準備の話が表に出てきたのは、昨年3月のこと。しかし、実際は安倍自民党が政権を奪回した'12年12月から進められていた。
 「従軍慰安婦問題もそうですが、中国、韓国は誤った情報を世界各国に流し、日本を追い込んでいきました。それに対抗するには、先駆けて正しい情報を世界に伝え、日本の味方を増やしていくしかない」(議員秘書)

 日本の“味方”を増やすため、政府は現地で影響力を持つ親日派に“特別大使”を頼むことにした。米・ロサンゼルスが、大リーグ元ドジャース監督のトミー・ラソーダ氏であり、サンパウロではジーコ氏が務めることになったわけだ。
 「ジーコ氏は二つ返事で快諾してくれました。親睦のパーティーを開くとしても、彼が先頭に立てば、ブラジルサッカー界だけでなく政財界の大物が来る。そこで日本のことを訴え、親日派を増やしていきます」(同)

 民主党政権時代、こうした海外でのプロパガンダに投じた予算は約30億円。対する中国は5000億円近くを費やしていたという。安倍政権では700億円以上を投じ、形勢逆転を図る。
 「監督として実績を挙げられなかったジーコ氏は、日本のサッカー界よりも外務省との関わりが増えていくでしょう」(関係者)

 どこまで手腕を発揮できるか見ものだ。

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