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自力優勝消滅の楽天も監督交代か? 決断リミットはオールスター期間

 東北楽天ゴールデンイーグルスが7月12日のオリックスバファローズ戦に敗れ、自力優勝の可能性が消滅した。まだオールスター前にもかかわらず、首位ソフトバンクとのゲーム差は14.5と大きく水を空けられた。オリックスの大不振がなければ最下位に沈んでいてもおかしくない。そこで記者席では、首脳陣の人事で一波乱あるのではないかと噂されている。
 「大久保(博元=48)監督の今後ですが、両極端に意見が分かれています。一つは、三木谷オーナーの強い推薦で就任したので長い眼で見るというもの。そしてもう一つは、たとえ大久保監督であっても、ビジネスライクに割り切り、責任の所在を明確にする、という意見です」(ベテラン記者)

 楽天は2度、監督を1年で交代させた経緯もある。「厳しい措置は免れない」とする意見の根拠は、球界参入直後の田尾安志元監督の際のことがあるからだ。
 「田尾さんを推薦したのは初代GMだったマーティ・キーナート氏ですが、それに三木谷オーナーも賛同しての就任でした。ただし、三木谷氏は決断するときは個人的な感情を挟まない」(同)

 同じく三木谷氏がオーナーを務めるヴィッセル神戸では、シーズン中の監督交代が何度も行われてきた。チーム浮上の兆しが表れないようであれば、三木谷オーナーは大久保監督に固執する理由がないはずだ。球宴まで前半戦が勝負どころとなりそうだが、こんな声も同時に聞かれた。
 「適当な後任が見つからない」

 楽天は球団の歴史が浅く、監督が務まるOBは少ない。そうなると、元監督でもある星野仙一シニアディレクター(68)の存在がクローズアップされてくる。星野SDは、三木谷オーナーがまず一番にチームの今後を相談するであろう人物に間違いない。星野SD自身は「自らの現場復帰はない」と公言したことがあるため、監督を引き受けることはないと思われる。だが、チーム再建を誰に託すのかをアドバイスすることはできるはずだ。
 「星野SDの強い影響を受けたコーチだと、二軍打撃コーチの仁村徹氏(53)がいます。外部招聘もあり得るが、三木谷オーナーは億単位の年俸を保障するような監督人事は、基本的に嫌いなはず」(前出記者)

 シーズン途中での監督交代となれば、橋上秀樹ヘッドコーチ(49)や、年長の田代富雄打撃コーチ(61)といったあたりが内部昇格して監督に就任する候補といえる。二軍打撃コーチの仁村コーチが抜擢されるようなことがあれば異例中の異例だ。
 だが、反対に星野SDが大久保監督を全面バックアップする体制になるのではないかという見方もある。
 「三木谷オーナーは星野SDに大久保監督の後ろ楯を託しているので、場合によっては、星野SDが大久保監督に救いの手を差し伸べる可能性はある。星野SDの人脈でチーム補強に乗り出すなど」(球界関係者)

 そうなった場合、楽天は星野SDの影響力を強く受けるチームに生まれ変わる。
 「大久保監督は三木谷オーナーの御前試合で負け試合にも関わらず、松井裕樹を投入しました。三木谷オーナーに松井を育てているところを見せるためだとしたら、したたかな監督ですよ」(同)

 現在、楽天には勝ち星が計算できる先発投手が則本しかいない。松井がクローザーで結果を出しても、救援転向にいまだ疑問の声が尽きないのはそのためだ。そういうところから大久保監督の手腕が疑われている。疑念を晴らすためには、星野SDが大久保監督と直接会談をし、真意を聞き出す必要もある。
 昨夏も監督問題で揺れたが、楽天の人事はこれからまた一波乱ありそうな雰囲気である。

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