リオ側が問題視しているのは、知事が4日の帰国会見で開催地選考について述べる中で「目に見えない政治的な動きがありますな」「ブラジルの大統領がかなり思い切った約束をアフリカの諸君としたようだ」などと発言したこと。裏取引があったかのように言うのはブラジルへの侮辱だなどとして、国際オリンピック委員会(IOC)への正式提訴をチラつかせて謝罪を求めた。
2020年の連続立候補を視野に入れる日本側は大慌てで、IOCの猪谷千春副会長(78)がロゲ会長やリオ招致委幹部に謝罪した。
ところが知事は「知らないね。彼(猪谷氏)に頼んだこともないし、謝罪するっていったって僕は本当のことを言っただけ。ガセネタならあれだけど、実際にやったんでしょ? 日本がそういうことをできなかったというだけのこと」と突っぱねた。
さらに日本が次に立候補するときは総力戦で臨む必要があるとし、「ブラジルは総力戦をやったわけじゃないですか。それをひねって捉えることはない。当然のことだし、やられたなあという感じがしましたな」と感想を述べた。連続立候補には言及しなかった。
一方、招致活動費150億円については「財政再建の余剰金なので痛くも痒くもありません」と強弁。皇室の協力を得られなかったことには「政権交代もあり、仕方がなかった」と理解を示した。