「Jリーグは11年ぶりに前・後期に分けた“2ステージ制”を復活させました。ですが、サポーターの反対を押し切って導入した手前、この“11月問題”が観客動員減を招けば大事になりかねません。盛り上がらない理由は、後期優勝チームがなかなか決まらず、どのチームがいつ出場するか、全部で何チームが出場するかさえ最後まで分からなかったからです」(スポーツ紙記者)
22日に後期最終節(17節)が行われ、ようやく出場する全チームが決定した。
問題は後期の優勝チームが絞り込まれる時期の15〜16節、16〜17節の開催間隔が、それぞれ2週間も空く変則日程となったこと。まさに佳境の時に、ナビスコ杯決勝や日本代表戦といった他の対戦が組み込まれ、チャンピオンシップ進出の可能性を持ったチームの応援サポーターにも水を差してしまったのだ。
「変則日程は、それだけではありません。12月10日からはクラブ世界一を決めるFIFAクラブW杯が日本で開催される。Jリーグ王者も主催国枠で参加するため、それまでにチャンピオンシップ優勝チームを決めなければならない。しかも優勝チームはクラブW杯1日目、つまりチャンピオンシップを戦った5日後に、世界の強豪と戦う強行日程を強いられるのです」(同)
また、18チームが戦うJリーグ(J1)で、上位2〜3チームは優勝争いで盛り上がり、下位3〜5チームもJ2への自動降格、入れ換えがあるので注目度は高い。しかし、それ以外の中位約10チームに話題性はゼロ。
「欧州、南米では、Jの後期にあたる秋にリーグ戦を開幕させる。この日程に合わせることで、海外の有名選手との契約もしやすくなり活性化されるのですが、実現にはほど遠い状況です」(関係者)
Jリーグの運営下手を露呈した前・後期制の導入。不人気が続けば村井満チェアマンのクビも危ない。