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松田移籍阻止にホークスが全力 工藤監督に王会長、オーナーも説得開始

 海外FA権を行使した松田宣浩内野手(32)が、米球団との交渉を担う代理人にピーター・グリーンバーグ氏を選定した。
 氏はヤクルトや巨人などで活躍したロベルト・ペタジーニ、アレックス・ラミレスなどを担当し、2004年オフ、稲葉篤紀が米挑戦しようとした際も窓口役を務めている。

 松田はグリーンバーグ氏と“綿密な打ち合わせ”も終えているというが、福岡ソフトバンクホークスも『慰留』の意向は変えていない。
 「年内にも、ホークスは第2、第3の矢を放つつもり。松田残留の可能性はゼロになっていない」(ベテラン記者)

 松田は代理人に、「マイナー契約でのスタートはNG」と伝えてある。年俸、生活面では強い要望はないそうだが、メジャーリーグの三塁手はパワーヒッターのポジションでもある。「いくら、松田でも太刀打ちできない」との見方が支配的だ。しかし、ホークスが松田慰留を諦めていない理由はこれだけではない。
 「優勝パレードですよ…」
 チーム関係者がそう言う。

 ホークスは11月22日に、福岡で優勝パレードを行った。これには孫正義オーナーも参加しており、オーナーを載せたオープンカーに同乗した選手は松田だった。決して多くの言葉を交わさなかったが、そのとき、オーナーの口から松田に残留要請があったという。
 「オーナー自らが残留要請をした以上、松田が退団するようなことになれば、本社役員が黙っていません。ホークスもオーナーの言葉の重みを承知しています」(同)

 ホークスは12月中に松田との慰留交渉を行う予定。すでに4年総額25億円という破格の内容が松田側に内示されているという。あとは松田の心情に訴えるしかなく、その説得役に工藤公康監督(52)を登用するそうだ。
 「孫オーナーは連日多忙で、その合間を縫ってのパレード参加でした。オーナーがパレードに参加した時点で松田慰留が球団に科された必須事項となりました。工藤監督でダメなら、王貞治会長にもお願いしなければなりません」(同)

 しかし、王会長は「FAは選手の権利」と捉えており、「工藤監督のようにFA行使で退団しても、将来的に帰還してくれれば」とも考えているそうだ。そのため、王会長は松田の去就に関しては一歩引いた立場にいる。そうなると、工藤監督の双肩に“親会社のメンツ”が掛かったことになるが…。
 「工藤監督も自分がFA権を行使して退団した経緯がありますから、強くは出られないと思います。でも、松田はチームを牽引できる打者で、ムードメーカーなので喪失は痛い。ホークスにとっては、小久保、松中と左右の主力打者がいた時代が理想であり、松田と柳田でそういう打線を再編したいとも考えています。ましてや、李大浩の退団が決定した後なので、戦力的には松田を手放したくないはず」(ベテラン記者)

 いまのところ工藤監督は静観しているが、松田流出がお家騒動になりかねない事情は分かっているはず。戦力ダウンは見過ごせるわけがなく、自身のFA退団は棚上げしてでも説き伏せるしかないようだ。

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