ハリルジャパンの“コーチ変更”が決まった。目下、'18年ロシア・ワールドカップ出場を懸けたアジア最終予選の真っ最中だが、この時期に内閣改造ということは、また内部でひと悶着起きていたのだろう。
「リオデジャネイロ五輪代表チームを指揮した手倉森誠氏と、彼をサポートした日本サッカー協会の霜田正浩氏の入閣が検討されています。リオ本番では決勝トーナメントに進めませんでしたが、手倉森氏は戦力不足と言われ続けたチームを五輪出場まで押し上げ、選手を見事に掌握して見せました。それに日本人ですからね」(専門誌記者)
ハリルホジッチ監督の周りは外国人スタッフで固められている。ユーゴスラビア出身の同監督が「自国語で自由に会話でき、気心の知れた盟友で」と思うのは当然だが、アジア最終予選が黒星スタートとなったことで、日本はW杯出場が危ぶまれている。「起死回生のため、ハリル監督に少々折れてもらって」と、協会が考えるのも分からなくない。
「ハリル監督はJリーグ所属の選手をイマイチ信用していません。加えて、海外組は所属チームのスタメンを外れるなどで調子が安定しない。手倉森氏がコーチとして入れば、国内組を上手に使ってくれるとの期待もある」(同)
手倉森氏が戦力的に劣るU-23代表をリオ五輪まで押し上げたのは、気配りによるもの。所属チームでスタメンを勝ち取れない選手がいれば、実戦感覚を取り戻させるために別メニューを与え、時にはカウンセラーのように語り合うなどしてきた。
本田は所属チーム・ACミランで“お呼びではない”状態。手倉森氏に本田を再び輝かせてもらいたいとの期待も寄せられているのだ。
「ハリル監督は手倉森氏の入閣を事後報告として伝えられ、怒っています。両者が手を携えてともに戦えるのか心配です」(取材記者)
海外組でスタメンを勝ち取れていないのは本田だけではない。前途多難なハリル・ジャパンで、手倉森氏の苦労は続く…。