菊池雄星
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スポーツ 2023年07月05日 12時20分
上原浩治氏「頭がおかしくなりそうだった」ワールドシリーズ優勝語る 岩隈久志氏を「野球脳が賢い」と称賛
「AIG presents MLB CUP 2023ファイナルラウンド壮行会」が4日に都内で行われ、元メジャーリーガーの上原浩治氏、岩隈久志氏がゲストとして出席した。 >>全ての画像を見る<< “二刀流”大谷翔平選手を筆頭とする日本人メジャーリーガーの活躍に、上原氏は「大谷選手はどこのチャンネルを付けても出てきますからね。僕たちが説明する以上の領域に行っている選手なので解説ができないです」と独特の言い回しで絶賛。さらに、「吉田(正尚)選手、菊池(雄星)選手や千賀(滉大)選手も頑張っているので、彼らも取り上げてほしい」とリクエストした。岩隈氏も「まだまだ日本人選手がメジャーの舞台で活躍するだろうと感じられますね」と期待を寄せた。 上原氏は、現役時代にボストン・レッドソックスでワールドシリーズ制覇を経験。岩隈氏は2012年から6シーズン、シアトル・マリナーズに在籍し、ノーヒット・ノーランを達成するなどメジャーの舞台で活躍した。互いの印象を聞かれた岩隈氏は、上原氏について「試合に入っていく姿を見て、気持ちが強いと感じました。常に走っていましたし、そういう選手が長くやっていける」と40歳過ぎまで第一線で活躍した上原氏を称えた。上原氏も「自分の持ち球を理解して、どう攻めていくかという野球脳が賢かった」と日米のマウンドに適応した岩隈氏に賛辞を贈った。 2016年に創設されたMLB CUPは、メジャーリーグベースボールと日本リトルリーグ野球協会が主催し、小学4・5年生を対象に全国12ブロックから勝ち抜いたチームがファイナルラウンドで対戦する。大舞台での緊張との向き合い方について、上原氏は「今までやってきたルーティンを崩さずにやること。ワールドシリーズだから特別な何かをするのではなく、日常と同じように過ごすのが大事。シーズン中はいろいろ試せますけど、短期決戦ではそれは難しいし、何か特別なことをすると失敗する危険もある」と実体験を踏まえてアドバイス。実際にワールドシリーズの期間は「頭がおかしくなりそうでした。あの1か月(※2013年のMLBポストシーズン)は本当に大変で、夜眠れなかったり、食事も喉を通らなかったりしましたけど、自分にしかできない素晴らしい経験をさせてもらった」とメジャーの頂点に立つまでを振り返った。 世界をめざす野球少年・少女に、岩隈氏は「一人じゃないんだと思うことが大事かな。みんなで戦っているし、自分もみんなが守ってくれていると思って投げていました。野手に助けられて野球人生を歩んで来たので、その信頼関係があったからマウンドに立ち続けられた」とチームの絆に感謝した。この日は、MLBに所属する日本人選手と大谷選手の同僚であるロサンゼルス・エンゼルスのマイク・トラウト選手らの応援メッセージも紹介された。(取材・文:石河コウヘイ)
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スポーツ 2023年05月09日 11時10分
ブルージェイズ・菊池が覚醒? 西武時代から続くメンタル面の欠点、今季導入の“ピッチクロック”で克服か
日本時間5月8日、ブルージェイズの菊池雄星がパイレーツ戦に勝利し、日米通算100勝に王手を掛けた。 今季は絶好調だ。7回途中でマウンドを譲ったが、開幕から無傷の5連勝。MLB移籍後の自己最多が2021年の7勝で、こちらは29試合に先発登板して積み上げたもの。今季は7試合に登板しての5勝だから、更新は間違いないだろう。 「悪天候で試合開始が約1時間遅れました。試合後、その影響はなかったのかの質問に『寝ていました』と笑って答えていました」(現地メディア) パイレーツ戦は敵地・PNCパークで行われた。勝手の異なるビジターのクラブハウスで居眠りができるとは思えないが? その真偽はともかく、今季の躍進は“冗談”も言えるようになったメンタル面にあるようだ。 >>元巨人・上原氏、“アンチ大谷翔平”疑惑にSNSで反論「そろそろ止めて」 メジャーで活躍も1人だけ褒めてないと指摘集まる<< 「昨年オフ、自宅にブルペンを造って相当量の投げ込みをしていました。映像チェックもし、課題だった制球力の甘さも克服できました」(前出・同) 「制球力に課題アリ」と言っても、四球で自滅するタイプではない。カウントが苦しくなると、ストライクゾーンに“甘いボール”が行き、それを狙い打ちされていた。 また、続けて勝てない不甲斐なさもあった。古巣・西武球団の関係者によれば、「疲れると、食欲まで落ちてしまうタイプ」だという。昨季後半、急激に成績を落としたのはそのためで、今はスムージーを作るなどして、食欲がなくても『栄養を摂る』ように改善したそうだ。 「考えすぎちゃう欠点もあるんです。その悪癖はMLBに移籍してからも続いていました」 前出の西武関係者がそう言う。 こんなこともあった。試合中、投球テンポが遅かったので、攻守交替でベンチに帰ってきた際、首脳陣が「何かあったのか?」と声を掛けた。 「本人は全くその意識がなかったんです。そうしたら、色々と考え始めちゃって…」(前出・同) 痛打を食らった相手と再び対戦する時、考え始めてしまうという。 今季より、MLBが規定時間内に投球モーションをスタートさせなければならない新ルール・ピッチクロックが導入された。菊池は何度か、「考えるヒマもなくなるので、自分には合っているかも」とコメントしている。 実際のところは分からない。しかし、“プラス思考”で捉えられるようになった点を、古巣の関係者たちは「精神的に成長した」と話していた。 「成長、自信は、オフの練習に裏づけされたものでしょう。MLBに移籍して5年目、投球フォームやウィニングショットの球種については試行錯誤の連続でしたが、ようやく」(前出・同) 今春のWBCに選ばれなかったことも奮起のきっかけになったようだ。高校時代からMLB志望やWBC出場の夢を口にしていたが、活躍できたのは3年後輩の大谷翔平の方だ。 これも高校時代の話だが、菊池は「桃栗3年柿8年」の言葉が好きだと話していた。祖父母から果物は促成栽培ができないとされるため、「何事も根気強くやらなければダメだ」と教えられたそうだ。 MLB5年目、大きな果実が実ると良いのだが。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2022年08月18日 11時10分
ブルージェイズ・菊池の不振に現地も困惑「どこに配置換えすれば…」 筒香とのタッグで復調なるか
ブルージェイズの菊池雄星が地元メディアから猛バッシングを受けている。その理由は明白だ。成績不振、3年総額3600万ドル(約48億2400万円)の高額契約に見合った活躍を収めていないからだ。 <次は、いつ菊池を先発させるかではなく、どこに配置替えすればダメージを最小限に抑えられるのか、それをしっかりと見極めるべきだ> >>エンゼルス・大谷、二刀流はそろそろ潮時? 現地メディアの指摘に監督も不満を吐露「私には伝えてくれなかった」<< 地元紙トロントスターがそんな厳しい批評を掲載したのは、現地時間8月16日。その前日、菊池はオリオールズ戦に先発したものの、4回途中でノックアウトされている。3回3分の1を投げ、被安打4、失点6。7敗目を喫した。今季トータルでの成績は4勝7敗だから、バッシングの理由はこの一戦だけではない。 MLB情報に詳しい米国人ライターがこう続ける。 「ブルージェイズはポストシーズンマッチ進出のワイルドカード争いの真っ只中にあります。僅差での激しい展開が続いているため、1敗もできません。だから、菊池のピッチングが不甲斐なく見えるんです」 また、同紙は「菊池の先発試合でチームは6勝14敗。それ以外の投手は55勝38敗」とも伝えていた。 「先発ローテーションから外せ、出直して来い」というわけだが、プラスの情報もないわけではない。 「4回途中でKOされたオリオールズ戦の日、筒香嘉智が、ブルージェイズとマイナー契約を結びました。ブルージェイズは筒香をメジャーに昇格させるつもりで獲得したようなんです。日本人同士、気さくに会話できるチームメイトができれば、菊池、筒香の双方にとってプラスではないか、と」(前出・米国人ライター) ブルージェイズの主力バッター陣は、右打ちだ。左打ちで一発の脅威を秘めた筒香が代打などで起用されるかもしれない。 菊池の今後だが、故障で離脱していた投手が復帰したため、地元紙の報じるようにいったん、先発ローテーションを外されるだろう。しかし、こんな見方もできる。この“ヒリヒリ感”はエンゼルスの大谷翔平が望んでいた環境でもある。 「大谷は規定投球イニング数に到達する可能性も出てきました。昨季同様、打者として規定打席数には到達していますが、投打ともに規定数に達したら、史上初の快挙です」(現地メディア) 規定投球イニング数に到達する可能性が出てきたのは、エンゼルスの先発不足によるもの。これまでは二刀流による疲労消耗のため、中6日で投げてきたが、「中5日」で投げざるを得なくなったのだ。 プロである以上、個人成績も重要だ。しかし、野球は団体競技だ。菊池は大谷が味わうことのできない野球環境にいるとも解釈できるが…。個人成績はバツグンだが、チームは勝てない。自身の貢献度は低いが、緊張感のあるチームで投げ続けている。野球人として、どちらが幸せなのだろうか。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2021年12月17日 11時00分
マリナーズ・菊池にヤンキース移籍説が浮上か 鈴木の交渉停滞も影響? 現地メディアが獲得を強く推すワケは
来季は「飛躍のシーズン」になりそうだ。マリナーズからフリーエージェント(以下=FA)となった菊池雄星投手の話である。また、東部地区の伝統球団の今オフの動きが、「日本人メジャーリーガー」の戦力分布図も大きく塗り替えるかもしれない。 「メジャーリーグは新労使協定の話し合いが決裂したため、現在は球団業務の全てが止まるロックアウト状態です。選手獲得の交渉もできず、FA市場もストップしたまま」(米国人ライター) >>広島・鈴木のメジャー移籍、オファー殺到も交渉は難航? 夫人の意向も移籍先を左右か<< その影響だろう。米メディアはかなり詳細な選手特集の記事をまとめている。 米スポーツサイト・FANSIDED(電子版)は、ヤンキースの補強ポイントに関する記事をまとめており、その中で、菊池の獲得を強く勧めていた。 今季は、7勝9敗、防御率も4点台だ。前半戦は好調だったが、後半戦は息切れしてしまい、それが原因で、マリナーズも強く引き留めなかった。 ヤンキースと言えば、他球団の看板選手を集める傾向にあるが…。 <菊池は29試合に先発したが、うち15試合はポストシーズン進出の強豪チームだ。勝敗の数字だけでは評価してはならない。注目すべきは、東部地区のチームとの対戦成績だ> ア・リーグ東部地区のレイズに対し、通算2勝負けナシ、防御率1・38。同じく、ブルージェイズに対しても、防御率1.77の好スコアは残している。東部地区のヤンキースは菊池を獲得すべきだと主張していた。 「東部地区のチーム」について、こんな情報もある。 「ポスティング・システムで米球界に挑戦する鈴木誠也のことです。交渉がスタートしたばかりでロックアウト状態となりましたが、ヤンキース、レッドソックスの両伝統球団も獲得に名乗りを挙げています。両球団の過熱ぶりも伝えられています」(前出・米国人ライター) 日本人選手がメジャーリーグに挑戦する際、温暖な西部地区のチームを優先しがちだ。東部地区のチームに対しては、「すぐに結果を求めるので」と敬遠しがちだ。しかし、ヤンキースに移籍し、東部地区の対戦チームとの相性の良さを発揮したら、今後、米球界に挑戦しようとする日本人選手も印象を変えるだろう。 「鈴木の獲得交渉は長期化しそうです。これまでオンラインで交渉したいくつかの球団によると、さほど重要ではないことでも、『考えさせてくれ』と答えているそうです。家族を含め、熟考したいのでしょう。去就について代理人にほぼ丸投げした菊池とは対照的です」(現地関係者) ヤンキースは先発4番手のピッチャーを探しており、「左投手ならなおのこと」と捉えている。 菊池は「苦労や努力が報われた」という野球人生を好むそうだ。マリナーズでの3年間はパッとしなかったが、「数字以上の評価」を受けているのなら、東部地区のチームに移籍した方が良い。ロックアウト解除後、菊池の名前が急浮上してきそうだ。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2021年11月15日 11時20分
大谷翔平と菊池雄星が来季同じチームに?「キクチは獲得しないのか」エンゼルスGMの決断に現地メディアも注目か
エンゼルスの大谷翔平選手を巡る野球環境が大きく変わろうとしている。 >>エンゼルス・大谷の「勝ちたい」発言に監督が激怒? 勝利でシーズン終えるも不満顔だったワケ<< 11日、米球界ではゼネラルマネ―ジャー(以下=GM)会議が終了した。エンゼルスのペリー・ミナシアンGMもそれに出席し、低迷したチームを再建するため、投打の補強に乗り出しているが、こんな質問を受けた。 「キクチは獲得しないのか?」 マリナーズとの契約延長を選択せず、フリーエージェント(以下=FA)となった菊池雄星投手のことだ。 花巻高の先輩後輩にあたる大谷と菊池がエンゼルスで合体。こういう質問は日本メディアの方が得意なのだが…。 「菊池は『4年契約』の“最終年”となりました。ちょっと複雑な契約をマリナーズと結んでおり、マリナーズが菊池に『残ってくれ』ともし出た場合と、菊池がマリナーズに『残りたい』と言った場合では次年度の年俸額が異なるんです。マリナーズ、菊池とも残留を口にせず、菊池は新天地を求めることとなりました」(米国人ライター) 後輩・大谷のいるエンゼルスへの移籍を前提とした退団ではないのだ。 それでも、米メディアが「エンゼルスの菊池獲得の可能性」を疑っているのは、2人の関係性だけが理由ではないようだ。 「エンゼルスは大物選手との交渉で苦戦しています。まだ始まったばかりなので、どうなるか分かりませんが」(前出・同) 今オフの米FA市場だが、投手ではア・リーグ最優秀防御率賞のタイトルを獲得し、サイ・ヤング賞の最終候補にも選ばれたロビー・レイ(左投手)、レッドソックスからFAとなった好左腕、エドゥアルド・ロドリゲスらが注目されている。これに対し、ミナシアンGMは「とにかくアウトを奪うことが必要だ。右投手、左投手、両方…」と答えていた。 “本命”を明かさないためにこういう言い方をしたのかもしれないが、「交渉がうまく行っていない」と見る米メディアは少なくなかった。 「菊池は97マイル(約156キロ)を投げられます。左投手でこれだけのスピードボールを投げられるのは、ごくわずか。成績はイマイチでも、それはマリナーズにも理由があって、環境を変えてやればもっと勝てると見る声もあります。レイ、ロドリゲスなどの大物との交渉に失敗した球団は、次に菊池獲得を狙うと予想されています」(現地関係者) 菊池に近いNPB関係者によれば、先発ローテーションの確約が彼の移籍先に求める条件だという。 投手のコマ不足に悩むエンゼルスなら、その条件はクリアされるが、菊地自身にも行きたい球団がほかにあるのかもしれない。 「MLBと同選手会が新しい労使協定を結ぶ話し合いもまもなく本格化します。ナ・リーグもア・リーグに倣って、来季からDH制を導入する方向です」(前出・同) 大谷はア・リーグDH部門でシルバースラッガー賞に選ばれている。ナ・リーグもDH制を採用するとなれば、大谷を欲しいと思う球団はさらに増える。 ミナシアンGMの補強交渉が遅々として進まないのは、来季で満了となる大谷の去就に関する質問が殺到しているからでは? 来季は「外野手でもスタメン出場する」との情報もある。菊池が投げ、大谷が攻守でそれをサポートする――。そんな試合が見られるかもしれない。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2021年06月02日 11時15分
エンゼルス・大谷、先輩菊池との日本人対決は優勢? リアル二刀流回避で見込まれるメリットとは
大谷翔平と菊池雄星の対決は、その前日がポイントとなりそうだ。 SFジャイアンツとの試合中、エンゼルス球団広報が6月3日(現地時間)から始まるマリナーズとの4連戦の先発予定投手を発表した。現地メディアによれば、試合中の発表は異例なことだという。日米の取材陣が急かし、エンゼルス球団が対応してくれたのだ。 「菊池は5月30日(日本時間5月31日)のレンジャーズ戦に先発し、6イニング2/3を投げ勝ち投手になりました。ここまでしっかりとローテーションを守っているので、次回登板は6月5日のエンゼルス戦となります。二刀流の大谷は登板間隔が不規則になりがちで、次の先発登板が3日から6日のどこかになるだろう、と」(現地関係者) 大谷の先発日が6月5日となれば、花巻東高の先輩・後輩の投手対決が実現する。指名打者制を解除した登板となれば、「菊池対打者・大谷」も見られる。 そんな対決が実現するのかどうか、大谷の取材チームが騒ぎ立て、エンゼルス球団が発表を前倒ししてくれたのである。 「大谷の先発は4日と発表されました」(前出・同) >>エンゼルス・大谷、強行出場の裏で首脳陣に反発? 負傷後の思わぬ態度に指揮官は急遽計画を変更か<< しかし、菊池が先発する5日、「打者・大谷」が大活躍してくれそうだ。 「エンゼルスのジョー・マドン監督が地元紙のロサンゼルス・タイムズ(30日掲載)の単独取材に応じ、大谷の今後の起用法についても話しています」(米国人ライター) マドン監督は先発登板した日も打席に立たせるリアル二刀流について、<バットを持つ心配がないと、気持ちとして投げることに専念でき、ギアが少し上がるんだろう>と、5月28日の好投を評価していた。 また、<だからといって、リアル二刀流のドアを閉ざすという話ではないが>と話していたが、リアル二刀流での試合出場は、今後少なくなっていきそうだ。 「肉体的な疲労によるものと思われますが、リアル二刀流で出場した翌日、『打者・大谷』の成績が良くないんです」(前出・同) 確かに、データ上ではリアル二刀流の代償が証明されている。 今季、ここまで7試合に登板し、4試合がリアル二刀流だった。翌日の打撃成績を見てみると、11打数ノーヒット。それに対し、投手に専念した3試合の翌日は11打数5安打と活躍している。「打の中心選手」でもある以上、大谷の打撃不振はチームにとってもマイナスだ。4日のマリナーズ戦は「投手専念」となり、5日の対菊池に備えるというのが、大方の予想である。 先輩・菊池との投げ合い、菊池対打者・大谷。リアル二刀流による対戦の楽しみが全て詰まった試合になれば…。だが、見方を変えれば、5日の菊池との今季初対戦は、リアル二刀流の回避によって、大谷有利ともなった。過去、両者の対決は7打数3安打、大谷が菊池に打ち勝ってきた。 「今季、大谷は左投手との対戦成績が良くないんです。そのことを聞かれると、『意識していない』と否定しますが」(前出・同) 「左投手が苦手」という評価を覆すためにも、大谷は先輩・菊池に打ち勝たなければならない。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2020年12月31日 06時30分
マリナーズ・菊池、2021年シーズンは先発ローテ落ちか “韓国勢”の脅威はレイズ・筒香にも?
日本人メジャーリーガーのライバルは“韓国新選手”となりそうだ。 菊池雄星のいるシアトルマリナーズが2020年シーズン、韓国・プロ野球の斗山でプレーしていたクリス・フレクセン投手を獲得。成績は8勝4敗、防御率3・01(21試合先発)。韓国・斗山と言えば、20勝を挙げて大型契約で阪神に迎えられたラウル・アルカンタラ投手もいた。しかし、メジャースカウトの間では、「フレクセンの方が米球界に順応できる」と判断されたようだ。 「フレクセンは19年までニューヨークメッツに在籍していました。当時の成績はイマイチでしたが、韓国球界で成長したと評価されたのでしょう」(米国人ライター) そのフレクセンはマリナーズの先発ローテーションの5、6番手を争う。その「5、6番」とは言え、菊池にとっては難敵となりそうだ。 「通常、メジャー球団は5人の投手で先発ローテーションを回していきます。でも、マリナーズだけは6人なんです。ディポトGM、サービス監督は『6人体制の継続』を言っていますが、これには批判的な声も多く、チームがまた低迷すれば、5人体制に戻すかも」(前出・同) 菊池は20年シーズン、ローテーションの3番手でスタートした。しかし、防御率は先発投手陣の中で、ワーストの5・17。フレクセンが奮闘し、5人体制に戻すのなら、真っ先に弾き出されることになる。 また、2年目のシーズンを迎えるタンパベイ・レイズの筒香嘉智選手も、チーム内ライバルとの競争は避けられそうにない。 「筒香は一塁を守ることになりそうですが、その一塁、外野、指名打者、全てのポジションにおいて被るのが、韓国出身のチェ・ジマンです。彼は20年シーズンのトータル成績こそ低かったですが、ポストシーズンマッチでは大活躍でした」(特派記者) ポストシーズン18試合に全てスタメン出場し、37打数10安打、本塁打2、得点8と大きくアピールした。しかも、体型は筒香と同じ“力士型”だが、スイッチヒッターである。チェ・ジマンとの定位置争いに敗れれば、成長株のランディ・アロザレーナ外野手もいるので、筒香は「ベンチスタート」となる。 筒香、菊池の2人はスロースターターというか、実戦を積み重ねながら調子を上げていくタイプだ。しかし、21年はそんな悠長なことも言っていられない。筒香に関しては「オフ返上で練習中」との情報もあった。ライバルとなった韓国勢に勝利してもらいたい。(スポーツライター・飯山満)
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